「海に眠るダイヤモンド」長崎・端島を再現するため…ロケハン5人で100カ所視察!制作担当語る努力
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俳優・神木隆之介(31)が主演を務めるTBS系日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」(日曜後9・00)第6話が、12月1日に放送される。物語の面白さもさることながら、1955年当時の長崎・端島を再現したセットで撮影された壮大な映像も、視聴者を引き込むポイントになっている。制作陣も撮影場所に頭を抱えたという制作の舞台裏を、制作担当の大藏穣氏に聞いた。
<以下、ネタバレあり>
本作は、1955年からの石炭産業で躍進した長崎県・端島と、現代の東京を舞台にした70年にわたる愛と友情、そして家族の壮大な物語。「アンナチュラル」(2018年)、「MIU404」(2020年)、現在上映中の映画「ラストマイル」など数々のヒット作を生み出してきた、野木亜紀子×塚原あゆ子×新井順子という強力チームが手掛ける。戦後復興期から高度経済成長期の“何もないけれど夢があり活力に満ちあふれた時代”にあった家族の絆や人間模様、青春と愛の物語を紡いでいく。
、1950年代からの端島(長崎県)と現代の東京を結ぶストーリーが描かれている。物語の舞台となる端島は、岩礁の周りを埋め立てて造られた海底炭鉱の島。日本で初めて高層鉄筋コンクリートのアパートが建てられ、最盛期には約5300人もの人が住み、世界一の人口密度を誇るほど賑わっていた。
そんな特殊な環境の端島の映像化に挑戦している本作だが、今はもう見られないはずの端島の光景は、一体どこで撮られたのだろうか。ロケ撮影を行うため、脚本や作品の構想にマッチする最適な場所を探すロケーション・ハンティング(以下、ロケハン)の役割。制作陣も撮影場所に頭を抱えたという制作の舞台裏を、制作担当の大藏穣氏に聞いた。
【困難を極める今はなき活気あふれる端島の再現「裏方として挑戦的な企画に」】
端島は「明治日本の産業革命遺産~製鉄・製鋼、造船、石炭産業~」の産業遺産群の一つとして、世界文化遺産として登録されており、現地での長期に及ぶドラマ撮影は難しい。そのため美術部が作ったセットに加え、端島に見える場所を探して撮影している。
塚原あゆ子監督からロケハンチームへのリクエストは、とにかく端島に見える場所を探してほしいという一点のみ。「これがシンプルで一番難しい。端島は狭い面積に鉄筋コンクリート造高層マンションが立ち並ぶ”緑なき孤島”という、とても特殊な場所なので、裏方としてはとても挑戦的な企画でした」と、大藏氏が本作で与えられた大きな課題を明かす。
以前掲載した、脚本・野木亜紀子氏と塚原監督のインタビューでは、「美術部が台本の柱書きを読んでどこで撮るか悩んでいた」という裏話もあった。大藏氏にそのときの胸の内を聞くと、「ロケハン担当としても、こんなところ現代にはないだろうな…という思いでした(笑)。でも、『こうすればなんとか成立するだろう』と、監督や美術部とアイデアを出し合いながら進めていきました」と、制作当初を振り返った。
“存在し得ない場所を探す”という前代未聞のロケハンが始まったのはクランクインの約4カ月前。関東近郊に1950年代の時代観を表現できる場所は少なく、地方まで視察に行く必要があると分かっていたため通常よりも早めに動き出したそうだ。
ロケハン担当者は、制作にあたりまずは台本を読み、そこでの俳優の芝居の動きを自分なりに考える。そして、それを元に見つけた場所を監督にプレゼン。提案通りに使われることもあるが、監督のアイデア次第で意外な使われ方をすることもあるという。
「塚原監督は、その場所で撮る次のシーンとのつながりも考えている」と話す大藏氏は、ドラマの撮影事情についても教えてくれた。「劇中の設定では近い距離にA・B地点があったとしても、実際にはとても離れた場所で撮影していることも多いです。そのため場所選びを間違えると、同じ場所なのにA地点では海から太陽が昇り、B地点では夕日が海に沈むなんてことが起きて辻褄が合わなくなってしまう。だから、景観はピッタリだけどボツになる…なんてことも。それだけ太陽の位置や向きを考慮しているからこそ、奇麗な映像になっているのだと思います」と、リアルを追求する塚原監督のこだわりにも言及。
また、炭鉱でのシーンもリアルを求め実際の鉱山で撮影しているという。「撮影でお借りしているのは山にある炭鉱なので、気温35度・湿度80%の端島の海底炭鉱とは違い、中はかなり寒い。環境は違えどキャストの皆さんも炭鉱員として働く厳しさを実感していたと思います」と、本作ならではの撮影エピソードを明かしてくれた。
【驚愕のオープンセット――大規模セットを建てる場所を求めて】
コンクリートで造られた端島を舞台にする本作には、現代の風景で再現するのが困難な場所が多く登場する。大藏氏が中でも探すのに苦労したと語るのは、主人公の兄・進平(斎藤工)が波にさらわれた妻・栄子(佐藤めぐみ)を思い佇む「メガネ」(防波堤にある穴で、古い時代の桟橋の出入口)だ。穴越しに隣の島を見ると錯視効果で拡大して見えることからそう呼ばれ、戦後はゴミ捨て場と化していた場所。もちろん現代ではそんな場所は存在しないため、撮影では古い港のようなところを借りて、美術部と協力して再現しているという。
さらにもう1ヶ所大藏氏を悩ませたのは学校。海沿いにあり、塀の向こうにすぐ海が見える学校が必要だったというが、現代の防災面から考えるとなかなか難しい条件である。
しかし、「別の場所のロケハンをしていたときに参考になりそうな学校を見つけて、塚原監督に写真を見せたら、『ここしかないでしょう!ここでやろう!』と決断してくれて」と明かし、本編では実際にそのときに見つけた学校とVFXを駆使して端島の学校を再現している。
さらに、「端島銀座」を再現したオープンセット(野外にある装置)は、長期の撮影でも倒れないように躯体を活かして建てられている。こういった壮大なオープンセットを建てる場所を探すのもロケハン担当者の役割で、この場所を見つけるのにも別の苦労があったそうだ。「立地条件としては、長期間セットを建てておくことができ、撮影に適している環境であること。また、大掛かりなセットなので、倒れないようにするための技術的な条件を最低限満たしていることもポイントでした」と、いくつもの条件をクリアした場所であったことを教えてくれた。
とはいえ、リアルな風景だけで端島を再現するのには限界がある。そこで活躍しているのが先ほども登場したVFX技術だ。大藏氏も完成映像を見て驚いたという。「純粋に凄いなと思いましたし、もしかしたら視聴者の皆さんはほぼグリーンバックで撮影したフルCGだと思ってるんじゃないかな。美術部さんや僕らロケハン担当としては少し悲しいですが(笑)」と、笑いを誘った。
【ロケハンは足で地道に…驚愕の移動距離と、撮影チーム全体への知られざる配慮】
本作のロケハンに携わったのは5人ほどで、これまでに視察した場所は100ヶ所以上にも及ぶそう。そして全て足を運んだというから驚きだ。「ある程度ネットのマップで目星をつけて探しにいきますが、実際に見てみると想像と違うことも多い。理想的な場所はそう簡単には見つからないので、車で走って、歩いて探しての繰り返し。撮影での移動も含めると本作だけでも2万5000キロ以上は走ったのではないでしょうか」と、衝撃の移動距離についても触れる。
特に本作では、“緑なき島”を再現できる場所を探すのに膨大な時間を要した。「背景に木が1本あるだけで、まずはどう隠すかを考えなきゃいけない。ロケハン担当として、そうやって撮影に制限を作ってしまうことは一番したくないことなんです。完璧ではないかもしれないけれど最適な場所を探し出すのが僕らの役目ですね」と仕事にかける思いを口にする。
ちなみに、ロケハン担当が場所を選ぶときに考慮するのは映像に映る風景だけではない。「ロケ地のクオリティはもちろん大切ですが、スタッフの皆さんの作業環境を整えることも僕たちの重要な仕事。近くに暑さをしのげる場所や、お手洗いなどがあって過ごしやすい場所がベストですね」と、チーム全体への配慮も忘れない。まさにドラマ制作の陰の立役者ともいえる存在だ。
【キャスト&スタッフ全員がいち島民になったつもりで…】
壮大なスケールで撮影している本作の撮影現場はピリピリしているかと思いきや、実際に足を運ぶとどこかゆったりとして和やかな空気が流れている。「撮影はとても大変なはずなのですが、もめることもなく穏やかで笑いも絶えない。家族のようにチームがまとまっています。キャスト&スタッフ全員が端島の島民になっているような感覚があるのではないでしょうか。端島に住んでいた島民の皆さんにも懐かしんでもらえる作品になるように、それぞれが愛を持って同じ方向を向いて制作に臨めている気がします」と、撮影現場を後ろから温かく見守る大藏氏が印象を語る。
そんな大藏氏も、ロケハンのため端島を調べるうちにその素晴らしさを知った1人。「現代では珍しくなってしまいましたが、端島では人と人の距離が近かったことが幸せの理由だったのかもしれませんね。当時暮らしていた人たちにとっては、端島が地元であり故郷。そんな島を出ることになるのは故郷がなくなるのと同じような感覚で、寂しいだろうなと想像できます」と、時と場所を超えて存在する端島に思いをはせる。
大藏氏は最後に「僕たちロケハン担当が用意するのはあくまで最低限の環境。そこに監督、美術スタッフ、そして撮影部の力が合わさって、あの映像ができあがっています。端島がどれほど素晴らしい場所だったかが映像を通して視聴者の皆さんに伝わったらうれしいです」と語ってくれた。
キャスト・スタッフそれぞれの中にある努力や端島への思いは、目には見えないがたしかに積み重なって映像に乗っている。だからこそ、視聴者の心を動かす作品が生まれるのだろう。そんな制作陣の愛のこもった映像を隅々まで堪能したい。
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