「どうする家康」最終回12・3% 全話平均11・2%は大河歴代ワースト2位も“新しい大河”へ数々挑戦

[ 2023年12月18日 09:00 ]

東京・渋谷のNHK社屋
Photo By スポニチ

 嵐の松本潤(40)が主演を務めたNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・00)は17日、15分拡大で最終回(第48話)が放送され、平均世帯視聴率は12・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが18日、分かった。全48話の期間平均は11・2%。前作「鎌倉殿の13人」の12・7%を1・5ポイント下回り、大河歴代ワースト2位に沈んだ。視聴率は苦戦したものの、新しい徳川家康像をはじめとした新解釈の作劇やデジタル技術「バーチャルプロダクション」を本格導入した撮影手法など“新しい大河”への挑戦には一定の評価があった。

 期間平均の大河歴代ワーストは2019年「いだてん~東京オリムピック噺~」の8・2%。「どうする家康」の11・2%は、これに次ぐ過去2番目の低視聴率。従来のワースト2位だった12年「平清盛」と15年「花燃ゆ」の12・0%を0・8ポイント下回った。

 最終回は第28話「本能寺の変」(7月23日)の12・7%以来の12%超と盛り返した。番組最高は初回(1月8日)の15・4%。世代別に見ると、主要ターゲットの「F4層(女性65歳以上)」「M4層(男性65歳以上)」はテレビ朝日「ポツンと一軒家」(日曜後7・58)を、ファミリー層は日本テレビ「世界の果てまでイッテQ!」(日曜後7・58)を下回る放送回が続いた。

 個人視聴率は初回の9・6%が番組最高。最終回は7・7%。全48話の期間平均は6・7%。

 配信全盛の時代となり「リアルタイムの世帯視聴率」は急激に低下。ゴールデン帯(午後7~10時)の総世帯視聴率(HUT、関東地区)は21年(年間)=58・0%、22年(年間)=52・8%、23年(上半期)=50・0%。2年前から8・0ポイントも激減し、これに伴い、全番組の数字が低下しているものの、今年度前期の連続テレビ小説「らんまん」や7月期のTBS日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」のように数字を上げた作品もある。

 第10話「側室をどうする!」(3月12日=7・2%)がテレビ朝日「2023ワールドベースボールクラシック1次ラウンド・日本×オーストラリア」(後7・08~10・00=43・2%)、第38話「唐入り」(10月8日=7・4%)が日本テレビ「ラグビーワールドカップ2023 日本×アルゼンチン」(後7・45~9・59=21・5%)など、スポーツのビッグイベントと放送時間が重なる“不運”もあった。

 「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどの古沢良太氏がオリジナル脚本を手掛けた大河ドラマ62作目。弱小国・三河の主は、いかにして戦国の世を生き抜き、天下統一を成し遂げたのか。江戸幕府初代将軍を単独主役にした大河は1983年「徳川家康」以来、実に40年ぶり。令和版にアップデートした新たな家康像を描いた。古沢氏は大河脚本初挑戦。松本は大河初主演となった。

 最終回は「神の君へ」。徳川家康(松本潤)は豊臣との決戦に踏み切り、乱世を終える覚悟で自ら前線に立った。真田信繁(日向亘)らは家康の首をめがけて攻め込む。徳川優勢の中、千姫(原菜乃華)は茶々(北川景子)と豊臣秀頼(作間龍斗)の助命を訴えたものの、家康が下した決断は非情だった。翌年(元和2年、1616年)、高僧・南光坊天海(小栗旬)は家康の偉業を称え、乳母・福(のちの春日局)(寺島しのぶ)は竹千代(のちの徳川家光)に“神の君”の逸話を語る。江戸が活気に満ちあふれる中、家康は突然の病に倒れ…という展開。

 「鎌倉殿…」主演の小栗がサプライズゲストとして2年連続9回目の大河出演。一目見ただけだと誰だか分からない老けメークが視聴者に驚きをもたらし、SNS上で大反響を呼んだ。

 「本能寺の変」を家康と織田信長(岡田准一)の“ブロマンス”(男性の熱い友情、精神的なつながりを意味するBrotherとRomanceの合成語)として描くなど、斬新な展開をしつつ史実に着地。家康が家臣・夏目広次(甲本雅裕)の名前を間違い続けるなど“古沢マジック”による伏線回収も連発した。

 「バーチャルプロダクション」は新しい映像表現を求めつつ、働き方改革と酷暑などロケのリスク回避を目的に本格導入。お市の方&ラスボス茶々の1人2役に挑んだ北川らキャストの熱演も光った。

続きを表示

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2023年12月18日のニュース