俳優で演出家の丸山博一さん9月に死去 88歳 森光子さん「放浪記」上野山役、劇団東宝現代劇75人の会

[ 2023年12月5日 04:00 ]

丸山博一さん
Photo By 提供写真

 「放浪記」など数多くの演劇やミュージカルに出演した劇団東宝現代劇所属の俳優で演出家の丸山博一(まるやま・ひろかず)さんが、9月29日に腎不全のため都内の自宅で亡くなっていたことが分かった。88歳。秋田県出身。葬儀は家族で執り行われた。東宝が5日、発表した。

 丸山さんは1934年11月20日生まれ。57年に東宝演劇部と契約し、58年に劇団東宝現代劇に一期生として入団。同年の芸術座公演「モデルの部屋」で初舞台を踏んだ。

 作家・林芙美子役を森光子さんが演じた舞台「放浪記」(作・演出菊田一夫)に61年の初演に出演。中抜けしながらも、2009年の森さん主演の最終公演まで出演。その大半は、林芙美子を見守る詩人仲間の上野山(うえのやま)役を演じ、当たり役となった。

 愛嬌と人情味のある演技が評価され、東宝製作の演劇やミュージカルに数多く出演。近年ではミュージカル「ジキル&ハイド」「ミー&マイガール」、帝劇開場100周年記念作品「風と共に去りぬ」に出演。82年度には山田五十鈴主演舞台「横浜どんたく―富貴楼おくら―」の演技で第8回菊田一夫演劇賞演劇賞を受賞した。

 また、劇団東宝現代劇の有志による「劇団東宝現代劇75人の会」の結成に参加。75人の会の主催による舞台「熊楠の家」(小幡欣治作)では丸山さんが演出を担当し、作品の上演成果により、同会は第22回(96年度)菊田一夫演劇大賞、松尾芸能賞優秀賞を受賞した。

 近年も「劇団東宝現代劇75人の会」の舞台に、出演と演出で参加していたが、19年の公演を最後に、新型コロナ禍の影響で会の活動も中断していた。

 20年、テレビ番組「森光子 生誕100年 ~放浪記 永遠のメッセージ~」(NHK BSプレミアム)に11年ぶりに上野山役の扮装で出演し、森さんの想い出を元気に語った。

 今月21、22日に劇団東宝現代劇75人の会として4年ぶりの活動となる「菊田一夫没後50年 リーディングの会」で菊田作品を2作上演するうちの「夜汽車の人」の構成・演出を丸山さんが担当することになっていた。本人も意欲をもって戯曲の構成にあたっていたが、稽古を目前に控えた11月、本人に連絡がつかないため、劇団員が家族へ確認したところ、今年9月29日に都内の自宅で腎不全にて亡くなっていたことがわかった。葬儀は家族で執り行われた。

 劇団員は丸山さんの遺志を継いで初日に向けて稽古を続けているという。「夜汽車の人」は丸山さんによる構成のもと、劇団東宝現代劇の横澤祐一氏が演出を手掛ける。

この記事のフォト

「美脚」特集記事

「中居正広」特集記事

芸能の2023年12月5日のニュース