ジャニーさんは「性嗜好異常」 加害は80代半ばまで頻繁かつ常習的に 拒めば冷遇「絶対的立場利用」

[ 2023年8月30日 04:08 ]

ジャニーズ事務所再発防止特別チーム会見で報道陣に配布された報告書
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 ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川前社長(2019年死去)による性加害問題の調査をしていた外部専門家による「再発防止特別チーム」が29日、都内で会見し、調査報告書を公表した。

 報告書はジャニー前社長の性嗜好(しこう)異常について「性愛の表現型が異常で、強烈かつ持続的な性的関心を特徴とする」と指摘し、ジャニー氏による性加害の実態を明らかにした。ヒアリングの結果は67ページ中8ページに及んだ。

 元Jr.の証言から、ジャニー氏の性愛対象は中学生世代(13~15歳)を中心に一部高校生を含む思春期の少年で、口腔(こうくう)性交により射精させたり、肛門性交したりさせたりしたなどと具体的な加害内容に言及した。中には金銭を渡し行為に及んだ事案も散見された。

 40代だった1970年代前半から80代となった2010年代半ばまでの間に、性加害が「満遍なく」「広範」に行われていたと指摘。20歳ごろの時点で、既に8歳の児童に繰り返していたことにも触れ、20歳ごろから80歳代半ばまでの間、性加害が「間断なく頻繁かつ常習的に繰り返された」として、異常性が存在していたことを強く裏付けると結論付けた。

 さらに、ジャニー氏が、プロデューサーとして採用からデビューまでJr.の生殺与奪権を一手に握る「絶対的な立場」を利用していたとも“断罪”。一方的な強者・弱者の関係性の下では、未成年が性加害を拒むことは極めて困難であったと考えられるとし、Jr.の中には、我慢すればジャニー氏のお気に入り、拒めば冷遇されるという認識があったと見受けられるとした。ずさんな管理体制にも言及し、人権尊重の意識の低さと契約書を締結していなかったことも問題視している。

 ただ、故人のジャニー氏に事件について問うことはできない。客観的評価ができないままのこれほどの詳細な発表が正しかったのかについては疑問が残る。

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