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【ONE】海人VSグレゴリアン中止…チャトリCEO発言にSB協会が抗議文提出「撤回および謝罪を要求」

[ 2025年3月25日 10:33 ]

ONEのチャトリCEO
Photo By スポニチ

 日本シュートボクシング(SB)協会は、24日に「ONE Championship」(ONE)に対してチャトリ・シットヨートンCEOの一部発言について抗議文を提出したことを公式ホームページを通じて発表した。

 事の発端は23日に開催された「ONE172」でマッチメークされていた“SBの絶対的エース”海人(TEAM F.O.D)VS初代K―1スーパー・ウエルター級王者のマラット・グレゴリアン(アルメニア)。しかし前日計量にグレゴリアンは姿を現さず計量失敗。その後、キャッチウエイト交渉も不成立に終わって試合は中止となった。

 海人は「試合が出来ないのは本当に悔しい」と自身のX(旧ツイッター)で心境を吐露。計量失敗に終わったグレゴリアンはインスタグラムのストーリーズで「朝は69.5キロだったが、ハイドレーションテストのために水分を飲み続けなければならず、リミットを350グラム超過してしまった」と経過報告するとともに「この350グラムの体重差は、対戦相手にとっては重すぎて、海人は試合を辞退したのだ!水分補給を怠ったことはお詫びする!彼は本当の日本人のファイト・メンタリティーを受け継いでいない!」と交渉を受け入れなかった海人を批判した。

 大会後の会見で今回の試合中止についてチャトリCEOは「もし大きい体重差だったら私も試合を受けなかったことに同意する。しかし今回のケースは300グラムだ。戦いたいのであれば戦うべきですし、恐れを持っているから戦わない道を選んだのだと思う。本当にわずかな差だったので戦うチャンスはあった。海人はファイトマネー全部もらった。5パウンドの違いだったら分かる。でも300グラムだけ!海人はもっと小さなプロモーションのために戦うべき」と苦言を呈した。

 これに海人が反応。自身のXで「この人本気か?」と発言を疑った。「計量に来なくて逃げたのはそっちの選手でしょ。俺は1ミリも逃げてない」と反論。さらに「団体含め対戦相手側も対応悪過ぎる。試合なんかできる状態じゃなかったやろ」と説明した上で、「試合する前からなにもかもちゃんとできてないのになに言ってるねん 色々我慢して書いてきたけど さすがに言っていい事と悪い事あるぞ。謝れ」と謝罪を要求。

 海人の所属ジムである「TEAM F.O.D」もXで「この人はなにを思って、こんな狂った事言うてんやろ。逃げたのはグレゴリアンで海人じゃない!」と憤りを記した。

 「体重オーバーの事だけ言うてるけど、体重の事は仕方ないと思ってる」としながらも「こっちはやるって伝えてるやろ!その上でこっちは、計量規定時間内まで待った。それでもこっちに連絡があったのは、グレゴリアンが、こんな事やってられへん言うて、計量に来てないって事の説明しかしてもらってないし、計量規定時間までに来なければ失格って聞いてるねん。なんの連絡もなしに、計量規定時間を1時間も2時間も過ぎて、計量に来て、勝手に計量してハイドレーションして、その上、体重もオーバーして、なんの謝罪もなく、ハイドレーションいけたから、ペナルティー払うから試合しろっておかしないか!それやったら、計量規定時間もいらんやろ」と計量の舞台裏を告白した。最後に「意味わからん事言うな!あと、お金も1円ももらってないから、ホラばっかりふくな!」と怒りの言葉で投稿を締めた。

 これを受けてSB協会は、公式ホームページを通じてONEに対して抗議文を提出したことを報告。「シュートボクシング協会としては、格闘技業界をより健全に発展させることを第一に考えており、あらゆる団体やイベントとのトラブルを望みませんが、ただ一つ、今回ONEのルールを尊守し誰よりも試合を心待ちにしていた海人への侮辱的な発言については撤回および謝罪を要求するものであります」と発言の撤回と謝罪を要求した。

 抗議文提出についての報告全文は以下の通り。
 本日3月24日(月)、ONE Championshipに対してシュートボクシング協会より以下の抗議文を提出しましたことをお知らせいたします。

「3月23日(日)に開催された「ONE172」後に行われた記者会見におけるイベントCEOチャトリ氏の一部発言にシュートボクシング協会として抗議を申し上げます。

 当初、今大会では協会から海人が参戦し、マラット・グレゴリアン選手と対戦を予定していました。大会前日(22日)午前11:00~13:00に行われた公式計量で海人はハイドレーションテストおよび体重測定をクリアし、グレゴリアン選手の同結果に備えました。

 しかし、ルールに定められた規定時間内(11:00~13:00)にグレゴリアン選手は一度も計量会場に現れず、ハイドレーションテストのための尿サンプルの提出と体重測定を行いませんでした。

 ONEの公式ルールブックには、選手が規定時間内にハイドレーションテストと公式計量を行い、ハイドレーションテストの数値超過と体重超過した場合の記載はありますが、規定時間を超過した場合の記載はなく、その後の采配について現場のONEの競技スタッフから一切の説明がなされなかった経緯がございます。

 さらに試合が実施されるのか否か定かではない状態のなか、海人と同行していた協会スタッフを通さず、ONEのスタッフから直接海人とトレーナーに公開計量場所への移動指示のメールが届き、しかもその指示内容も間違ったものでした。

 そういった混乱が続く中、協会スタッフが電話でONE側に問い合わせ、グレゴリアン選手が規定時間外でもハイドレーションテストをクリアした場合にキャッチウェイトでの試合交渉権利が発生することを確認しました。

 しかし、公式計量の規定時間の約1時間後(14:00)に現れたグレゴリアン選手のハイドレーションテストには、規定時間を超過していたため日本の医療従事者が計量会場から退席しており、グレゴリアン選手が行ったハイドレーションテストには疑念が残るものでした。

 こうした経緯もあり、最終的に海人とグレゴリアン選手のキャッチウエイトでの試合実施は合意に至りませんでした。

 今回海人は本当にリスペクトしていたONEという舞台で、自身が熱望した対戦相手との試合に挑むにあたり、まさに全てを賭けて自分を作り込み、ONEの規定に則ったハイドレーションテストおよび体重測定をクリアし、試合を備えている状況でした。

 その海人の心情たるやいかばかりかと察すると、昨晩のチャトリ氏による「オーバーしたのはたった300グラム」、「彼は怖がって戦わない道を選んだ」などのあまりに無責任な暴言は看過できるものではありません。

 シュートボクシング協会としては、格闘技業界をより健全に発展させることを第一に考えており、あらゆる団体やイベントとのトラブルを望みませんが、ただ一つ、今回ONEのルールを尊守し誰よりも試合を心待ちにしていた海人への侮辱的な発言については撤回および謝罪を要求するものであります。

シュートボクシング協会 
代表 緒形健一

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