“サラリーマンボクサー”阿部「完敗。相手の方が全然上」 世界初挑戦も8回39秒TKO
IBF世界フェザー級タイトルマッチ12回戦 ●阿部麗也 8回39秒TKO ルイスアルベルト・ロペス〇 ( 2024年3月2日 米ニューヨーク州ベローナ )
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Photo By 共同
“サラリーマンボクサー”阿部麗也の世界初挑戦は8回39秒TKO負けに終わった。王者ルイスアルベルト・ロペスに完敗し、世界王座奪取に失敗。2回に相手の左フックを浴びた右目下を大きく腫らし、終始劣勢を強いられた。右眼窩(がんか)底骨折の疑いもあり、試合後は病院へ向かった。
戦うサラリーマンの強さを証明することはできなかった。デビューから10年で世界の舞台にたどり着いた阿部だったが無念の結果に。右目周辺に大きなあざを残しながら「完敗。相手の方が全然上だった」と言葉を絞り出すしかなかった。
世界の壁は高かった。初回は、ガードをだらりと下げてパンチを振り回す王者の独特な動きを見極めたが、2回に相手の左フックを浴び右目下を大きく腫らした。その後は追われる展開が続き、8回にロープ際で防戦一方となったところでレフェリーが試合を止めた。「(パンチの)出る角度が全然分からなかった。スピードとパワーがあり、リズムも独特だった」と脱帽するしかなかった。
神奈川県の自動車関連の工場「プレス工業」で週5日フルタイムで勤務。競技と両立してきた苦労人だが「サラリーマンボクサーといっても勝てなければ意味はない」ときっぱり。それでも「次はとりあえず考えて。こういう経験ができたのはでかい」と世界再挑戦へ視線を上げていた。