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WBC&WBA統一世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗「変えないと引退早くなる」激闘続きでスタイル再考

[ 2024年3月4日 17:48 ]

城陽市役所に奥田敏晴市長(前列左から2人目)を表敬訪問した寺地拳四朗(同3人目)ら
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 プロボクシングWBC&WBA統一世界ライトフライ級王者の寺地拳四朗(32=BMB)が4日、地元の京都府宇治市役所、城陽市役所へ首長を表敬訪問した。

 世界戦勝利後の恒例で、城陽市役所では奥田敏晴市長らから1月の防衛戦でWBA1位の指名挑戦者カルロス・カニサレス(ベネズエラ)を判定で退けた激闘を称賛された。寺地は「一番きつい試合だった。皆さんの応援のおかげで無事に勝てた。次に生かせる何かを得られたと思う。次は打たれないように、皆さんを安心させる試合をしたい」と、ここ最近の派手に打ち合うスタイルから脱却することを誓った。

 この試合以前から右手の伸筋腱脱臼(ボクサーズナックル)に悩まされ「練習で強く打てない」状態だった。防衛成功の2日後に手術を受け、現在は既に装具が外れ、1週間前から練習を再開した。ただ、右でパンチを打てるようになるのは「4月後半か、5月ぐらい」と見通す。当面は問題なく使える左、守備の強化に充てる方針という。

 時間をムダにしない。最近はファンをハラハラさせる激闘続きのため「あのスタイルだと(選手寿命が)そんなに長くない。引退が早くなる。スタイルを変えないといけない」と自覚する。

 「僕は良くも悪くも上体が動かないというか、ブレない。だからパンチのもらい方も良くなかったり。もう少し上半身を柔らかく使いたい。それに(フットワークは)縦の動き、前後が多い。(自分にとって)横の動きは難しいけど、基礎の基礎というところからやってます。練習生みたいに」

 どんなタイプと対戦しても柔軟に対応できるよう、さらに引き出しを増やす考え。

 寺地の防衛成功後、統一戦の標的となる残る2団体のトップが明確になった。IBFは2月の再戦で前王者シベナティ・ノンティンガ(南アフリカ)がエイドリアン・クリエル(メキシコ)から王座を奪い返した。WBOは団体内統一戦が3月2日(日本時間3日)にプエルトリコのサンフアンで行われ、正規王者ジョナサン・ゴンサレスが暫定王者レネ・サンティアゴ(ともにプエルトリコ)に判定勝ち、暫定王座を吸収し3度目の防衛に成功した。

 父の永会長は「手の回復具合もあるが、年内に2試合はやりたい。今年は1月に試合をやって時間はあるので。ひょっとしたら年内に(ライトフライ級のベルトを)まとめられるかな」と話した。本人はIBF、WBOのタイトルマッチ2戦とも映像を「見ていない」とした上で「(次の相手は)どちらでもいい。いずれ両方と、やるのかな」と話し、泰然と構えている。

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