井上尚弥とアフマダリエフ対戦指令に 大橋会長「なぜこのタイミング…」 ドヘニー戦は「内定」か
プロボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)が13日(日本時間14日)、世界ボクシング協会(WBA)から同級1位ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との指名試合を9月25日までに実施するよう命じられた。WBAは両陣営に来月14日まで30日間の交渉期限を与え、合意しなければ入札となる。
アフマダリエフは昨年4月、マーロン・タパレス(フィリピン)に敗れるまではWBA&IBF同級王者に君臨し、井上自身も「興味がある」と対戦希望を口にしてきた相手候補の1人。9月に予定されている試合の次の12月の対戦候補だった。ただこの日、都内で取材に応じた井上の所属ジムの大橋秀行会長(59)は「次の試合はほぼ内定している。ここからひっくり返せないし、なぜこのタイミングなのか」と不満顔。次戦は元IBF同級王者でWBO世界同級2位テレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド)との防衛戦を示唆し、今回は指令に応じない姿勢を強調した。
指名試合とは王者が格下とばかり試合をすることを防ぐため、王座認定団体が指名した挑戦者と一定期間内の試合を義務付けた制度。WBAは王者となった日から「9カ月以内」と規定を設けており、昨年12月26日にWBAタイトルを獲得した井上は今年9月25日までに指名試合を行わなければならない。正当な理由なく拒否した場合はタイトルを剥奪される場合もある。
大橋会長は「(次戦の)次に指名試合をやってもいいが、それでもダメならしょうがない」とベルト剥奪も覚悟している。「今は返上はしないが2階級で4団体統一を達成したことに意義がある。(4団体の防衛に)僕らにそれほどこだわりはないし、本人にも伝えている」と将来的なベルト返上も示唆した。
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