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清水聡が5回TKO負け ラミレスとの五輪メダリスト対決完敗 穂積超え37歳4カ月の世界王座奪取ならず

[ 2023年7月25日 19:54 ]

WBO世界フエザー級タイトルマッチ12回戦 ( 2023年7月25日    有明アリーナ )

<ラミレス・清水>5回、ダウンを喫した清水(撮影・島崎忠彦)
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 WBO世界フェザー級タイトルマッチ12回戦が25日、東京・有明アリーナで行われ、12年ロンドン五輪バンタム級銅メダリストで世界初挑戦の清水聡(37=大橋)が同級王者ロベイシ・ラミレス(29=キューバ)に5回1分8秒、TKOで敗れた。日本人男子最年長記録となる長谷川穂積の35歳9カ月を上回る世界王座奪取更新はならなかった。

 12年ロンドン、16年リオの五輪2大会連続金メダリストで、フライ級とバンタム級の2階級制覇者・ラミレスとの五輪メダリスト対決に屈した。「プロでは金(メダル)の上にいけるように。勝ちます」と意気込んでいた清水だったが、王者のテクニックに翻弄(ほんろう)された。

 第1ラウンドから多彩なパンチで有効打を当てられた。5回にダウンを奪われる。何とか立ち上がったが、鼻血も流してダメージが残る中、ラミレスの猛打に防戦一方となり、レフェリーが割って入った。

 「チームロンドン」の後押しも勝利につなげられなかった。清水とともにロンドン五輪に出場した須佐勝明氏と鈴木康弘氏を、この一戦に向けて特別コーチとして招へい。同五輪初戦でラミレスと対戦した須佐氏からのヒントを得ながら調整してきたが、無念の結果となった。

 37歳と年齢的にも世界ラストチャンスの可能性もある清水。担当する松本好二トレーナーも「何とか勝たせたい」思いがあった。現役時代、3度世界挑戦するも世界王者となることはかなわず。自身最後の世界戦では勝利を意識し過ぎるあまり、本来の実力を発揮できずに敗れた過去があった。「清水に自分と同じ思いをさせて現役を終わらせたくない」と、これまで調整法など「五輪メダリスト」である清水を尊重し一任してきたが、今回からは気になることがあれば、さ細なことでも指摘するようになった。

 それでも白星にはつながらず。ロンドン五輪で日本勢44年ぶりのメダルを獲得した清水だったが、再び歴史に名を刻むことはならなかった。 

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