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井岡、トイレ駆け込みスッキリ計量 1回目40グラムオーバーでヒヤリ ライブ配信でパンツ脱げず

[ 2022年7月13日 04:30 ]

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ   王者・井岡一翔 ― 同級1位・ドニー・ニエテス ( 2022年7月13日    大田区総合体育館 )

リミットで計量をパスした井岡(撮影・長久保 豊)
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 4階級制覇同士の再戦の前日計量が12日、都内で行われ、5度目の防衛を目指す王者・井岡一翔はリミットの52・1キロ、前王者の挑戦者ドニー・ニエテスは200グラム軽い51・9キロでパスした。井岡は最初の計量で40グラムオーバーしたが、トイレを済ませて5分後にすっきりクリア。18年の大みそかに1―2で判定負けしたニエテスにリベンジを果たし、IBF王者との統一戦へ進みたい意欲を示した。

 計量会場がざわついた。過去4戦続けてリミットぴったりだった井岡が珍しくオーバーした。スーパーフライ級のリミット115ポンド(52・16キロ)を40グラム超える52・2キロ。10円玉で9枚分ほどの誤差だった。

 通常ならパンツを脱ぎ、タオルで前を隠して体重計に乗れば済む話だが、この日はライブ配信されており「見栄えが悪かった」と日本ボクシングコミッション(JBC)の担当者。会場到着が遅れ、トイレを我慢して計量に臨んだ井岡はWBOやニエテスの了承を得て退室すると約5分後に戻り、量り直しでリミットをマークした。「家の体重計がデジタルだったので、その分の誤差と思う。先にトイレに行けばよかったというだけの話」。再計量を免れた井岡は説明したが、「ニエテス選手を待たせて申し訳ない」と謝罪した。

 もっとも、仕上がりに誤算はない。3年7カ月前の初戦は決定打を打ち込めず、見栄えの良いパンチを打ったニエテスに敗れたが、ポジショニングや打ち方など対策は練ってきた。「負けは受け入れたが、何かが劣っていて負けたとは思っていない。紙一重の勝負と思うので全てで上回りたい。2度負けるわけにはいかない」。雪辱を誓う井岡に約1年半ぶりに合流した名将イスマエル・サラス・トレーナーも「勝てる」と太鼓判を押した。

 見据えるのはIBF王者との統一戦だ。昨年末の井岡戦が中止となった前王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)と、2月にアンカハスを破った王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)は再戦の可能性があるという。「その勝者とできたらいい」。次へつなげるためにも失敗は2度犯さない。

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