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武尊 “世紀の一戦”終えて、那須川天心への思いを語る「同じ時代に、戦いの世界の中にいてくれて感謝」

[ 2022年6月27日 16:13 ]

涙をこらえ、会見する武尊
Photo By スポニチ

 今月19日に東京ドームで開催された格闘技イベント「THE MATCH2022」でRISE王者の那須川天心(23=TARGET/Cygames)に判定で敗れたK―1王者の武尊(30=SAGAMI―ONO KREST)が27日、東京都内のホテルで会見し、那須川への思いを語った。

 戦い続けてきたダメージは体に蓄積され、これまで公表してこなかったものも含め、まさに満身創痍(そうい)。パニック障害とうつ病であることも公表し、心身ともにリフレッシュな状態に戻すことが目的の「積極的休養」を選択した。

 世紀の一戦を終えて、武尊は「僕は本当にあの時の僕の心と体で、できる100%を出したので悔いはないし、内容もあんまり振り返ることはやめようかなと思っていて、あれが100%かなと思っています」と話した。

 那須川への思いについて聞かれると、「天心選手がいたから…いたから苦しかったこともたくさんあったし…あったんですけど、天心選手がいなかったら、この年まで格闘技をやれていないと思う」と吐露。「どこかで満足するか、燃え尽きるか、モチベーションを保つこともできなかった。約10年、負けないで勝ち続けてこられたのも天心選手という存在がいたから、モチベーションを落とさずに強さを維持できたと思うので、なので何というか言葉では表せないですけど、同じ時代に、戦いの世界の中にいてくれて感謝しかないです」と続けた。

 いまは、2人で話をしたいという気持ちはないといい、「まだ。それは僕が…お互い引退してからなんじゃないかな」と返答。「天心選手はこれからもボクシングで活躍していくと思うし、同じ格闘界にいる間は仲良くはできないかなと思っています」とした。

 武尊は、「この試合やる時に、この試合はもう1度だけで、2度やる必要はないと言っていた。だからこそ意味があると思う」と世紀の一戦について再び回顧。試合後の様子については「悔しいから試合の日、帰って家帰って試合見ながら、対策考えて、何が良くなかったのかとか朝まで考えていたんですけど…」と振り返った。

 その上で、今後リベンジを挑む可能性については「天心選手はボクシングに行って、階級もまたここから変わっていくと思うし、100%気持ちが固まっているわけではないので、断言はしたくないが、天心選手との戦いだけでなく、直接的な戦いだけじゃない戦いもある。そういう意味で新しい目標を僕の中で一つ思っていることもあって、そういう意味の戦いで言ったら、一生続いて行くんじゃないかな」と答えた。

 那須川との“世紀の一戦”では1回にダウンを奪われ、0―5で判定負け。8年越しで実現した夢の舞台、集大成と位置付けた一戦で約10年ぶりの2敗目を喫した。試合前には、負けたら引退することを示唆する発言を繰り返していたが、試合から4日後の23日には自身のSNSで「たくさんの人が一緒に泣いてくれて生きる希望を貰いました」と、自分の想像とは違う反響に心境の変化があったことを明かし、「心と体を治してまた前を向いて進みます」と記していた。

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