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【新日本】真の王者はオカダ!自称王者・オスプレイ撃破でIWGPベルト3本“統一”

[ 2022年1月6日 05:30 ]

新日本プロレス「WRESTLE KINGDOM 16 in 東京ドーム」 ( 2022年1月5日    東京ドーム )

オスプレイを下したオカダ(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

 IWGP世界へビー級選手権は王者のオカダ・カズチカ(34)がウィル・オスプレイ(28)を下し、初防衛に成功した。こん身のレインメーカー(短距離式ラリアット)で32分を超える大熱戦に終止符を打ち、レプリカベルトを作って「真の王者」を主張した相手に本物の強さを見せつけた。試合後には50周年を迎えた団体創設者で、心臓の病気で療養中のアントニオ猪木氏(78)へ「元気」を送った。

 大げさなポーズに、愛くるしさの残る甘いマスク。何か憎めない表情が代名詞のオカダが突然顔を真っ赤にした。試合後のマイクアピール。「また声援のある中でプロレスがしたい」と訴えると言葉を詰まらせた。

 2年以上続くコロナ禍で無観客が続き、緩和後も声援は禁止され拍手のみが許された。孤独な闘いを続ける苦しさが脳裏をよぎったが、前に進むしかない。「もう(苦しいときに)戻りたくないですし、しっかりみんなの前で闘います。これからも新日本、よろしくお願いします」と締めくくった。

 前日、鷹木信悟を破って世界へビーのベルトを初めて巻いた。しかし、まだやらねばならない使命があった。ベルトを返上しながらも「真の王者は俺」と主張する「自称王者」オスプレイとの完全決着。かつては同じ「ケイオス」の一員として闘った間柄で、その底力は認めている。この日も得意技を読まれて反撃され、相手のトリッキーな攻めに何度も2・9カウントまで追い込まれた。レインメーカー2連発でも決めることができなかったが最後は自身の右腕を信じ、力強く振り抜いた。ベルトを巡るごたごたにも終止符を打ち「これで胸を張って言える。IWGP世界へビー級チャンピオン、この俺だ」。観衆の前で自信満々に言い放った。

 試合後には内藤哲也から挑戦を受けたが「50周年にふさわしいじゃないでしょうか」と二つ返事で承諾。団体旗揚げから50周年。主役として引っ張る男には重責がのしかかるが「猪木さん、この新日本のリングに上がってくれるのを待ってます」と病と闘う創設者への敬意を忘れることはなかった。

 ≪オスプレイがレプリカ掲げて正当性主張≫IWGPへビー級、インターコンチネンタル王座の2冠王者だった飯伏幸太が2つのベルトの統一を提唱し、昨年3月1日に「世界へビー級」王座が新設。統一タイトルは4・4両国でウィル・オスプレイが奪取し5・4福岡で鷹木の挑戦を退けた。だが王者は首の負傷で英国に帰国。新日本は「ベルト返上」を発表し、6・7大阪でオカダに勝利した鷹木が第3代王者になった。ところが、オスプレイは8・14ロサンゼルス大会でレプリカのベルトを手に「俺が真の王者だ。鷹木が暫定王者」と宣言。11・3サンノゼ大会ではオカダが1・4で鷹木に挑戦することを支持し「勝った方と1・5に闘う」。オカダは10月のG1クライマックス優勝で得た王座挑戦権利証の代わりに封印されていた4代目のIWGPへビー級ベルトを新日本に求め、自身が真の王者だと主張。それに異を唱えて論争を繰り広げた鷹木を1・4で破り、世界へビー級王座のベルトを初めて腰に巻いた。

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2022年1月6日のニュース