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尚弥 俺が盛り上げる!2年ぶり国内防衛戦へ万全「結果を出せば最高の1年」

[ 2021年12月8日 05:30 ]

WBA&IBF世界バンタム級タイトルマッチ   井上尚弥《12回戦》アラン・ディパエン ( 2021年12月14日    両国国技館 )

大橋秀行会長(左)が見守る中、サンドバッグ打ちを行う井上尚弥
Photo By スポニチ

 WBA&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥が7日、横浜市内の所属ジムで取材に応じ、約2年ぶりとなる国内防衛戦へ万全の仕上がりをアピールした。オミクロン株の余波で、年末に計画されていたWBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太(35=帝拳)、WBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(32=志成)の王座統一戦がそれぞれ延期、中止となる中、井上が21年を最高の結果で締めくくることを約束した。

 師走のビッグマッチの先陣を切るはずが、思わぬ形で“大トリ”を務めることになった。井上が日本選手の年内最後の世界戦を行うのは初だが、「使命感?そういう意識はないですね。自分は12月14日に決められた試合でやるべきことをやるだけですから」と気負いはなかった。

 もちろん、自身2年ぶりの国内防衛戦の注目度がさらに高まったことは自覚している。すでにチケットは完売。「あとは自分が最高の結果を出せば、今年は最高の一年で終われると思っている」と、ファンに勝利を届けることを約束した。

 先月末でスパーリングを打ち上げ、実戦練習は完了。体重もリミットまで残り4キロを切るなど減量も順調だ。1カ月前から家族と離れ、ホテル暮らしで集中して調整。「かなり良い状態。もう仕上がってます」と言い切った。圧勝も予想される試合を前に心掛けたのは、自分の心身の状態を正確に把握し、ベストの状態まで高めることだった。

 「周りの評価とかファンの予想に流されるのは良くない。イメージは一ポイントも取らせない判定勝ち。その中で流れからチャンスがあれば倒す。それは誰が相手でも崩さないようにしている」

 この日の練習でも被弾を想定し、弟の拓真にボディーを打たせて耐えるメニューを入れた。準備に抜かりはない。来春に計画されているWBC王者ドネア、WBO王者カシメロとの3団体統一戦も視野に入れながら、モンスターは万全の状態で2年ぶりに国内のリングに立つ。

 【大橋会長は開催に安ど】興行が予定通り開催できる見通しとなり、プロモーターでもある大橋ジムの大橋秀行会長は「思い出に残るね。心配の連続だったけど」と胸をなで下ろした。11月に隔離の条件が緩和され、一度はディパエンの来日を遅らせることも検討したが、当初の計画通り隔離期間を14日間に設定したことが幸いした。「(コロナ下の)この時期の世界戦はギャンブル。まだ、油断はできないから」と表情を引き締めた。

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2021年12月8日のニュース