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井上拓真「また兄弟で世界王者に」 11日に和気慎吾と“前哨戦”「何もさせずに勝つ」

[ 2021年11月2日 20:20 ]

父の真吾トレーナーが見守る中、サンドバッグ打ちに汗を流す井上拓真
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 プロボクシング元WBC世界バンタム級暫定王者の井上拓真(25=大橋)が2日、横浜市の所属ジムで取材に応じ、和気慎吾(34=FLARE山上)とのWBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級王座決定戦(11日、後楽園ホール)に向けての意気込みなどを語った。

 19年11月に当時のWBC世界バンタム級正規王者ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)との王座統一戦に敗れ、暫定王座を失った。今年1月の再起戦で栗原慶太(一力)に判定勝ちして東洋太平洋同級王座を獲得したが、それを返上して1階級上のWBOアジアパシフィック王座獲りに挑む。

 試合まであと9日。先週末にはスパーリングを打ち上げ、減量期間に入っているが、拓真は「あと3キロないぐらい。最後まで食べて、しっかり動けるので気持ち的には余裕がありますね。試合に向けてはいつも通りですよ」と平常心を強調した。

 対戦相手の和気は東洋太平洋同級王座を5度防衛し、世界戦を経験、18年7月には日本同級王座も獲得している強豪だが、18年の世界戦前に2度スパーリングを行った経験があり、拓真は「やりにくさは感じなかった。いつも通り、何もさせないで勝つ展開になる」と豪語した。

 大橋秀行会長(56)は「直近のジムの選手で一番伸びているのは拓真。技術的にも精神的にも良くなっている」と絶賛。大橋会長は国内のバンタム級ではWBA&IBF統一王者の兄・尚弥に次ぐ実力と評価しており、本来より1階級上のスーパーバンタム級での試合を組んだ理由を「選択肢を増やしていこうと。今回は和気という強い選手とやらせたかった」と説明した。

 拓真自身も「世界を狙うなら適正はバンタムだけど、チャンスがあるなら、どちらでも」と前向きだ。地域タイトルよりも世界への前哨戦の意味合いが強い一戦。「ナオ(尚弥)と、また兄弟で世界王者を目指している。世界しか見ていないので、相手が誰でも、こんなところで負けていられない」と気合を入れた。 

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