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幼なじみの五輪銅メダル並木と“神童”那須川天心が公開練習 「さすが天才」「学び多かった」

[ 2021年11月2日 18:18 ]

幼なじみ同士でスパーリングを繰り広げた那須川天心(左)並木月海
Photo By スポニチ

 ボクシングの東京五輪女子フライ級銅メダリストの並木月海(23=自衛隊)とキックボクシング界の“神童”那須川天心(23=TARGET/Cygames)が2日、千葉県松戸市のジムで公開練習を行った。五輪後初の大会となる全日本選手権(24~28日、東京・墨田区総合体育館)を前にボクシングの幅を広げようとする並木が、幼少時に極真空手やキックボクシングで対戦した幼なじみの那須川に合同練習を依頼。高校時代以来という“ガチ”のスパーリングで手合わせし、スピードあふれる攻防を繰り広げた。

 那須川は「凄く懐かしかった。まさかこの年齢で2人とも(競技を)やっていて、しかも結果を出した。よくここまで2人で来たなと思う」と感慨深げ。並木も「昔みたいに一緒に練習できてうれしい。天心はずっと(格闘技界の)上にいてくれたので、(五輪のメダル獲得で)やっと一緒のところまで来られた。久しぶりなので楽しかった」と笑顔を見せた。那須川は並木のガードの癖を指摘したりフェイントのかけ方を伝授する一方、「(並木の)攻めの姿勢だったり、(パンチの)散らし方、間合いや、足のステップだったり、僕も学べるところが多かった」と自身もどん欲に吸収。並木にとっては那須川のトリッキーな動きや相手への圧力のかけ方が外国勢対策のヒントになったようで「自分があまり得意でないところを教えてくれたので、いい練習になった」と手応えを口にし、「これからもここに来たい。お願いします」と継続的な合同練習を希望した。

 練習後の取材対応では幼なじみらしい、気の合った受け答えも多く見られた。那須川の現在の実力を体感した並木が「さすが天才やな」と褒めると、那須川が「いやいや、やめてくださいよ」と照れ、並木が独特な那須川のファイトスタイルを「変な感じ」と表現すると、那須川は「なんや、それ」と反応。並木の長所について那須川が「回転力がある。プレッシャーのかけ方だったり攻めの姿勢が凄い。イノシシみたい」と答えた場面では、並木が「もうちょっとかわいい動物がよかった」と抗議し、那須川が「ウリボウで」と変更して笑いを誘った。五輪後は一緒に食事へ行く機会がなかったそうで、那須川が「今日、行こうかなと思います。(並木が)肉が食べたいと言うので仕方なく」と明かすと、並木は「いいところ(店)をお願いします」と“おねだり”した。

 並木は24年パリ五輪挑戦について「まだハッキリと決めていない。でも、世界一を手にしたいとは思っている。(来年の)アジア大会や(23年の)世界選手権をしっかり取っていって、パリを目指すか決めていこうと思う」と明かした。キックボクシング挑戦の可能性について質問が出ると、並木が答える前に那須川が「足が短いからね」を4度繰り返したため報道陣は大爆笑。「(自分も)そんなに長くないよね?」と並木が突っ込むと、那須川が「俺も長くないから」とフォローし、「今、(キックを)蹴れる?」の問いに並木が「蹴れない。無理」と答える息ぴったりのやりとりで取材を締めくくった。

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2021年11月2日のニュース