ロシア出身プロボクサーが試合4日後に死亡 IBF世界3位ダダシェフに悲劇
ロシア・サンクトペテルベルグの出身で、2016年から米国でプロボクサーとして活躍していたマキシム・ダダシェフが23日、メリーランド州オクソンヒルの病院で死去。28歳だった。
AP通信によれば、ダダシェフは19日、ワシントンDCの郊外でもあるオクソンヒルの試合会場でプエルトリコ出身のサブリエル・マティアス(27)と対戦。試合は劣勢で、11回終了後にコーナーに戻った際にバディー・マガート・トレーナーは「頼むからもうやめてくれ。お前はパンチを浴びすぎている」とファイトを止めるようにダダシェフに訴えていた。これに対してダダシェフは首を振って拒否。しかしこのあとレフリーが試合を止めてマティアスの勝利を宣言した。
頭部に異状を訴えたダダシェフは試合後に病院に搬送されて開頭手術を受けたが、23日に心不全に陥って死亡。ロシア・ボクシング連盟のウマール・クレムレフ事務局長は同選手が死に至った経緯を独自に調査するとしている。
この一戦の前までダダシェフとマティアスはともに13戦全勝。勝者がIBF世界スーパーライト級王者のジョシュ・テイラー(28=英国)への挑戦権を手にすることになっていた。ダダシェフはIBF同級3位でマティアスは8位。なお同選手には妻と長男がおり、トム・バンク・プロモーターは「リングの中では才能のあるファイターで、ロープの外では良き夫であり良き父だった」と追悼するコメントを出している。
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