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細川バレンタイン 涙の陥落…37歳苦労人「今はなんて言っていいのか…」

[ 2019年4月6日 22:29 ]

プロボクシング・日本スーパーライト級タイトルマッチ10回戦   〇同級1位・井上浩樹(大橋) 判定 王者・細川バレンタイン(角海老宝石)● ( 2019年4月6日    東京・後楽園ホール )

<日本スーパーライト級タイトルマッチ>新王者となり、感極まる井上浩樹を祝福する細川バレンタイン(右)
Photo By スポニチ

 井上尚弥、拓真兄弟のいとこ、井上浩樹(26)が3―0の判定で細川バレンタイン(37)を破り、プロデビューから13連勝(10KO)で日本王者となった。細川は3度目の防衛に失敗し、34戦24勝(11KO)7敗3分けとなった。

 王者・細川は1年4カ月守ってきたベルトを失った。井上浩のリーチをかいくぐり、フェイントを使ってからボディーを叩くなど対策を披露したが、接近戦に持ち込んだときに有効なパンチが入らず、後半は公開採点で勢いづいた井上浩に試合をコントロールされた。

 最後まで距離をキープし、手数も控える慎重な戦いに徹した挑戦者に対し、「いろいろやったけど、彼は頭のいい選手。距離を取れば(こちらのパンチが)届かないと知っていた。最初はフェイントにも反応してくれたけど、途中から距離を取っていた」と解説。展開は想定内だったものの、「考えていたほどパンチ力はなかった」と振り返り、パワーよりもスピード重視で当ててきた井上浩の戦い方を「彼に追いつけなかった。僕も彼仕様だったけど、彼も僕仕様だった」と分析した。

 4月16日には38歳になる。何度もタイトルに挑戦しては敗れ、ジムを移籍し、長年勤務した外資系金融会社を退職するなど、波瀾万丈のボクシング人生でつかんだベルトを失った。今後について聞かれると「燃え尽きようと思ってやってるけど、やっぱ負けると悔しいっす」と涙をこぼし、「今はなんて言っていいのか分かんないす」と言葉を濁した。

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2019年4月6日のニュース