×

井上拓真 偉大な兄・尚弥を意識?飛ばしすぎて判定決着を反省「まだ暫定」

[ 2018年12月30日 20:25 ]

プロボクシングWBC世界バンタム級暫定王座決定12回戦   同級5位・井上拓真―同級2位タサーナ・サラパット ( 2018年12月30日    東京・大田区体育館 )

<トリプル世界戦>兄・尚弥(左)、父・真吾トレーナー(右)に祝福される井上拓真(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

 兄・尚弥に続いた。WBC世界バンタム級暫定王座決定12回戦は同級5位の井上拓真(23=大橋)が、同級2位のタサーナ・サラパット(25=タイ)にいずれも117―111の3―0で12回判定勝ちし、世界初挑戦で王座戴冠に成功した。WBA世界同級王者の兄・尚弥(25=大橋)と兄弟世界王者の誕生は、亀田3兄弟(長兄・興毅、次兄・大毅、末弟・大毅)に続き日本2組目となった。

 第一声、井上拓は「最高です。応援のおかげで最後まで踏ん張ることができた」と喜んだ。初回から飛ばした。しかし、中盤以降にペースダウンし、これがダウンを奪えない判定決着の要因にもなった。兄・尚弥は10月に衝撃の70秒KO劇を演じており「インパクトある試合が見せたいと気持ちが前面に出てしまった。1ラウンドから行き過ぎたこともあり、判定までずるずるといってしまった」と兄への意識があったことをほのめかした。「まだまだ暫定なので、正規の王者ではないので喜んでいられない」とし、「こんな内容では尚(兄の尚弥)に並んだとは言えない。精進していきたい」。プロ13戦目、無敗での世界戴冠。2年前に一度、世界挑戦が決まりながら、練習中に右拳を骨折し、夢舞台を逃した無念を晴らした。これからも偉大な兄の背中を追い続ける。なお、今回の暫定王座は正規王座決定戦の開催が難航したことで設けられた。

 ▼井上拓真の父・信吾トレーナー ホッとしているのひと言。(試合終了後、リング上で)怒ってはないけど、手を上げて万歳している試合じゃない。まだ暫定(王座)。

続きを表示

この記事のフォト

2018年12月30日のニュース