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ファン5000人がKIDさんに別れ…涙より「ありがとう」を

[ 2018年11月4日 16:19 ]

山本“KID”徳郁さんお別れ会にファン5000人が訪れた。寄せ書きコーナーには「ありがとう」であふれていた
Photo By スポニチ

 9月8日に胃がんのために亡くなった格闘家の山本“KID”徳郁さん(享年41)のお別れ会が4日、東京・青山葬儀所で執り行われた。午前11時半からの関係者のための会のあと、午後2時からは一般、ファンのために開場。小雨の降りしきるなか、終了の午後3時をすぎてもなお列は途絶えることなく、受付時間を約1時間延長した。事務所の発表によると献花に訪れたファンは約5000人。「試合観戦、応援に行くような服装で」との声かけがあったため、カジュアルな服装の人が多く見られた。関係者や親族もこの日のために作られたメモリアルTシャツを着て対応した。

 祭壇に飾られた遺影は写真家のクロフィン氏が撮影した近影を中央に、2001年修斗でのデビュー戦、UFCでの写真が並べられていた。ファンらは黄色いガーベラの花を一輪ずつ受け取ると、はじける笑顔を見せる山本さんの写真が飾られた祭壇に花を据える。固く瞳を閉じ、手を合わせて祈る人、会話を交わすように穏やかな笑顔で山本さんの写真を見つめる人、時折、うっすらと涙を浮かべる人もいた。それでも、黄色を基調とした生前の山本さんのイメージで飾られた祭壇は、どこか賑やかで生命力が感じられる。今にでもひょっこり山本さんが現れるのではないかと思えるほどだ。多くの人はまるで元気だった頃の山本さんと記念撮影するかのように、スマートフォンのカメラを向けていた。

 献花を終えると、動画の上映の会場へと足を運ぶ。山本さんの駆け抜けた一生が凝縮された映像には、人々に勇気と感動与えたファイトシーンから、趣味や家族のオフショットなどが盛り込まれていた。

 涙より、感謝を伝えたくて訪れた人が多いのだろう。最後の寄せ書きコーナーにはたくさんの「ありがとう」で埋め尽くされていた。

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2018年11月4日のニュース