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尚弥「完封」宣言 “フェースオフ”で火花バチバチ18秒

[ 2018年10月7日 05:30 ]

前日計量をパスしファイティングポーズを取る井上尚(左)と挑戦者のパヤノド氏(撮影・久冨木 修)                                                                                                                                    
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 トリプル世界戦の前日計量が6日に都内で行われ、「シーズン2」の開幕戦となるワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)は2試合計4選手が一発でクリアした。WBA王座の初防衛戦を兼ねてバンタム級トーナメント1回戦に臨む井上尚弥は、リミットの53・5キロでパス。ラフな攻撃が特徴の元WBAスーパー王者パヤノをテクニックでシャットアウトする意気込みを口にした。

 選手が英語で紹介され、WBSS公式SNSで世界に生配信された計量。「海外の雰囲気が出てました」という井上は“フェースオフ”で18秒間にらみ合い、「明日はミスした方がやられていく試合になる。ハイレベルな攻防の試合になると思うので楽しみ」と闘志をみなぎらせた。

 強敵を求めてWBSSに参戦した井上にとって、アマで五輪に2度出場し、プロでは技巧派のモレノ(パナマ)を破るなどKO負けなしのパヤノは待ち望んだレベルの相手。「ディフェンス力もある。倒そうと思って倒せる相手じゃない」。一方的に攻めた最近の試合と違う展開が予想されるが、むしろ「明日はいろんなボクシングができると思う」と歓迎した。速い出入りとバッティングも含むインファイトが持ち味のパヤノに対し、「テクニック勝負ならテクニックで上回って、ラフに来るならテクニックで空回りさせる。全て完封します」と内容で圧倒するつもりだ。

 気がかりなのはオーソドックス(井上)対サウスポー(パヤノ)のためバッティングが発生しやすいこと。だが、WBSSではWBAにはない「インスタント・リプレー」を採用しており、万が一レフェリーがバッティングによる流血を打撃によるものと誤って判定してもラウンド間の映像検証で訂正できる。この日のルールミーティングでも井上陣営は「パヤノのバッティングに注意してほしい」とオフィシャルに訴えており、ラフファイトへの備えは十分だ。

 テクニックで上回れば、もちろん早期KOも狙っていく。「1回から行けるなら行く。仕事は早い方がいいんで」。KOすれば世界戦7試合連続、通算11回目で、それぞれ具志堅用高、内山高志を抜いて国内歴代1位となる。 (中出 健太郎)

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2018年10月7日のニュース