ソフトバンク・周東佑京 度肝抜くホームスチールも試合後は涙 亡き母の叱咤激励を思い出し「ありがとう」

[ 2026年5月11日 06:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク8―3ロッテ ( 2026年5月10日    みずほPayPay )

<ソ・ロ(7)>お立ち台で母への思いを聞かれ感極まる周東(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクの周東佑京外野手(30)が10日、ロッテ戦で2安打2打点2盗塁と大暴れした。24年4月に死別した最愛の母への思いを胸に臨んだ母の日にスピードスターが本領を発揮。3回に単独ホームスチールを決めて度肝を抜き、打っても3、5回に2打席連続のタイムリーを放った。10安打8得点の快勝で2カードぶりの勝ち越し。首位・オリックスとのゲーム差を2・5とした。

 打って、走って、躍動した。周東はお立ち台で母への感謝を伝えると、その目から涙があふれ出た。

 「母の日ですし、母に“そろそろ頑張れ”と言われているような気がしながらやっていたので。今日は本当にありがとうと伝えたいと思います」

 24年4月に最愛の母と死別した。「本当に優しくて、僕の活躍を一番に喜んでくれた。どれだけ感謝しても感謝し切れない母でした」。前日までは3戦連続ノーヒット。こういう時も決まって連絡をくれた。

 「“そんな顔をして野球をやってるんじゃない”“自分が好きでやっているんだから”と尻を叩いてくれた」

 0―2の3回1死一塁で14打席ぶりにHランプをともす右翼フェンス直撃の適時三塁打を放つと、5回1死三塁でも中前へ適時打を運んだ。「何とか今日はやりたいと思っていた。そういう連絡がないのは寂しいけど、今日は良い姿を見せられて良かった。お母さんが打てるように頑張ってくれたのかなと思います」と実感を込めた。

 足でも魅せた。3回2死三塁。三塁コーチャーの本多内野守備走塁コーチに「行けそうじゃないですか?」と確認し、ゴーサインが出ると本盗を仕掛ける。マウンドの毛利は打席の柳田に集中していて、三塁手は柳田シフトで塁から大きく離れていた。リードを大きく取り、一気にスピードを上げてヘッドスライディングで本塁へ突入した。

 捕手・松川のミットからボールがこぼれてアウトからセーフの判定に覆ったが、本人としてはタッチをかいくぐった感覚があったという。04年の球宴では日本ハム・新庄が成功させた単独でのホームスチール。スクイズ失敗で打者が空振りのケースなどを除き、単独本盗は97年7月28日にヤクルト・稲葉が広島戦で決めて以来の快挙となった。これには小久保監督も「度肝を抜かれた」と目を丸くしていた。

 5回には二盗を決めリーグトップタイの8盗塁。「流れを変える意味でも攻めることが大事だと感じていた」。特別な思いを胸に臨んだ日に、自慢の足で波に乗り切れないチームの重い空気を振り払った。 (木下 大一)

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