阪神 梅野隆太郎が母の命日に描いた放物線「ずっと見てくれている」ファイティングポーズ示す快音

[ 2026年4月20日 11:00 ]

ファーム・リーグ   阪神3―19広島 ( 2026年4月19日    SGL尼崎 )

阪神・梅野
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 ファーム・リーグの広島戦の試合前練習を終えて続々と選手が昼食をとるためにメーングラウンドからクラブハウスへと引き上げてくる。最後に姿を見せたのが梅野だった。少し頬を緩めて差し出されたグータッチ。いつもと変わらないあいさつに少しほっとした。プロ13年目で初めて開幕を2軍で迎える厳しい春を過ごしている。1軍は首位を快走。期するもの、秘めるもの、様々な感情をぐっと胸にしまって今はプレーしているはずだ。

 野球に関する話はしなかったが「ファンの人がね、毎日、すごくたくさん来てくれてるんですよ」と「梅野隆太郎」とプリントされた大きなタオルを掲げる観客に視線を向けた。目の前の試合を全力でプレーしていく上で、甲子園でなくても声援を送ってくれる“不変”のファンの存在が力になっている。

 そして、4月19日は梅野にとって特別な日だった。小学4年時に卵巣がんで他界した母・啓子さん(享年34)の命日。25年が経った。自宅には啓子さんが自身を抱いた写真を飾っており、命日にはそこに「ありがとう」と花を置く。「母の夢は自分がプロ野球選手になることだった。ずっと見てくれていると思うし、だからこそ自分は毎日試合に出ることで喜ばせたい思いはある」。この1日に噛みしめること、決意することは20代でも、30代になってもずっと変わらない。

 2回の第1打席に左翼越えに放ったソロホームラン。天国で、スタンドで声援を送ってくれる人たちへの感謝、そして現状へ向けてファイティングポーズを取るような快音に聞こえた。最後に笑える1年にする時間はまだたくさん残っている。(遠藤 礼)

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