元アストロズ67歳ディッキー・ソン氏がド軍傘下コーチの息子に腎臓提供「息子にはたくさん可能性がある」

[ 2026年2月9日 09:01 ]

ディッキー親子(MLB公式Xから)

 アストロズなどで活躍した元遊撃手、ディッキー・ソン氏(67)が息子でドジャース傘下マイナーチームのコーチを務めるディッキー・ジョー・ソン氏(34)の命を救うため、腎臓を提供した。8日(日本時間9日)、大リーグ公式サイト「MLB.com」が報じた。

 ディッキー・ソン氏は1979年にエンゼルスでメジャーデビュー。その後、アストロズで正遊撃手として活躍し、83年には打率・286、20本塁打、79打点を記録し球宴に選出されると、シルバースラッガー賞にも輝いた。

 MLB通算15年間で1387試合に出場し、打率・264、71本塁打、435打点の成績を残した。

 息子のジョーは2010年のMLBドラフト5巡目(全体156位)で指名されてプロ入り。ただ、翌11年の春季キャンプの健康診断で腎臓病が発覚した。それでも投薬治療を受けながら、マイナーでプレーを続け2Aまで到達。引退後はマイナーでコーチや監督として指導者に転身した。

 ジョーは25年1月に疲労感や頭痛、吐き気などが悪化。昨季は透析治療を受けながらドジャース傘下ハイAでコーチを務めた。シーズン後、家族全員がドナー検査を受け、父であるディッキー・ソン氏が最適合者だったため、腎臓提供を受けることとなった。

 当初、ジョーは67歳と高齢の父親から腎臓提供を受けることに「父を困難な状況に置きたくない」とためらったものの、父が「迷いはなかった。やらなきゃいけないと感じた。息子にはたくさんの可能性がある。だから、とてもやりがいがあった」と決断。医師の説得もあり、昨年12月に腎臓移植の手術が行われた。

 身体が完全な状態に戻るには術後1年が必要で、最大のリスクは感染症やウイルス感染。それが移植腎の拒絶反応につながる可能性があるという。ジョーは今後も薬を服用し続ける必要はあるものの今季はドジャース傘下3Aオクラホマシティーのベンチコーチを務める。

 父のおかげで今後も野球の仕事に携われることとなったジョーは「選手時代は目標を掲げてメジャーを目指すことに、とらわれ過ぎていた。むしろ今日の責任をどう果たすか、今日にどう備えるかを考えるべきだった。生きるかどうか分からないような局面もあった。今は家族や選手、チーム、スタッフに集中してできる限り助けたい。物事がいつまで続くか分からないからこそ、集中するんだ」と自らに言い聞かせ、今季もグラウンドに立つ。

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