故郷・新潟愛は不変 元巨人で今季からDeNAコーチの加藤健氏「越後レザープロジェクト」立ち上げ

[ 2026年1月25日 05:00 ]

新潟県推進ブランド品目アンバサダーの任命書を手にする加藤氏(左)右は花角知事
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 故郷への恩返しを続ける男がいる。プロ野球・巨人で選手、コーチなどを歴任し、今季はDeNAで1軍バッテリー戦術・育成コーチを務める加藤健氏(44)だ。新潟・聖籠町出身で新発田農からプロ入りしたため18歳で地元を離れたが“新潟愛”は不変。県の推進ブランド「にいがた和牛」を使った革製品「越後レザープロジェクト」を立ち上げ、20日に県庁を訪ねて花角英世知事(67)に紹介した。

 加藤氏には“負い目”にも似た複雑な感情がある。「高卒でプロに入ったから、これまで新潟に十分な恩返しができていない」。伝統球団の巨人で17年間もプレー。17年から3年間はBC新潟(現オイシックス)で活動したが、決して満足はしていない。常に地元を盛り上げることを意識して暮らしている。

 加藤氏は関東圏での生活が長いが「スーパーでも“新潟”のラベルを見ると買うようにしている」というほどの愛県心。今回のきっかけについても「牛肉を食べていて、その原皮はどうなるんだろう、と思った」と言う。すぐに関係者の協力を得ながら原皮の仕入れからなめし、アイテムの製造までの各工程を自身の目で確かめ、県推進ブランド品目の「にいがた和牛」を使った「越後レザープロジェクト」につなげた。

 20日に県庁で花角知事に紹介した製品は名刺入れ、長財布、グラブ、バッグなど。製品の色も黒毛和牛の黒、日本海をイメージした青、稲穂やルレクチェのイエローと“新潟ゆかり”のものにこだわった。花角知事も「新潟の魅力を広げてもらって、うれしい」と笑顔。県推進ブランド品目のPRが使命となる「新潟県推進ブランド品目アンバサダー」に任命された。

 現役を引退後は指導者となり、技術だけでなく人間教育の重要性も知った。若い選手には事あるごとに野球用具などへの感謝の思いが大切であることも伝えており「いろいろな人が携わって製品になる。それを思えば、物を大事に使うことにつながる」と力を込める。

 18歳で新潟を離れたが、友人、知人ら大切な人々が生活を営み、自身も帰省すれば原点に戻れる場所。今後は6月頃に同プロジェクトのインスタグラムを立ち上げ、商品の紹介や購入方法などを発信予定。故郷への恩返しは、まだまだ続く。(矢崎 弘一)

 ▽越後レザープロジェクト 県が推進するブランド品目である「にいがた和牛」を使用して財布、名刺入れ、バッグなどの革製品を製造、販売し、県の新たな特産品となることを目指す。事業収益の一部は「こども食堂」に寄付することで、県民福祉の向上にも貢献していく。

 ◇加藤 健(かとう・けん)1981年(昭56)3月23日生まれ、新潟県聖籠町出身の44歳。新発田農では98年春夏に甲子園出場もいずれも初戦敗戦。同年ドラフト3位で巨人入団。通算成績は185試合で打率・216、3本塁打、24打点。現役引退翌年の17年から3年間はBC新潟で球団社長補佐などを歴任。20年から再び巨人でコーチを務め、今季からDeNA1軍バッテリー戦術・育成コーチ。1メートル86、93キロ。右投げ右打ち。

 ≪22年には聖籠町「スポーツ大使」に≫これまでの地元での活動が評価され、加藤氏は22年1月に生まれ故郷の聖籠町の「スポーツ大使」に就任した。以降もプロ野球のオフ期間などにイベントを開催するなどして盛り上げている。「サッカーや他の競技でも仲間はいる。地域と一緒になってスポーツを盛り上げていければな、と思っています」と語るなど、スポーツの垣根を越えた協力態勢も築いており、これからも地元を盛り上げていく。

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