OP戦でにじませた指揮官の苦悩、幻となったCSの奇策…25年のオリックス、こんなことがありました

[ 2025年12月23日 08:25 ]

CSファーストステージ・日本ハム戦、グラウンドを見つめる岸田監督(左)
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 早いもので、今年も残すところ1週間あまり。担当しているオリックス球団で今年あった出来事を2つ紹介し、筆者の記者コラムを締めたい。

 【(1)オープン戦 指揮官の苦悩と、西川龍馬が期待に応えたオープン戦“50打席目”】

 開幕3カード終了時の貯金6は、1952年のフランチャイズ制以降では球団最多タイ。開幕ダッシュに成功したこともあって印象が薄れがちだが、岸田護新監督が率いるオリックスは、オープン戦では3勝10敗3分けの最下位と大きく躓いた。とりわけ野手陣は頓宮が打率・121、太田が同・162、杉本が・185と主力組が軒並み低調な出来に終始。指揮官も「(若手の)育成に切り替えるべきなのか、俺の中で迷いが生じている…」と3月18、20日の横浜遠征中に抱えていた苦悩を後に明かすなど、悩みに悩んでいた。

 特に移籍2年目の西川龍馬は、オープン戦で39打数2安打、打率・051。それでも背番号7は、「龍馬、開幕いけるんか?」という指揮官の問いに「いけます」と返した。オープン戦直後の2軍・阪神戦に志願出場し、同じく調整登板の阪神・才木から2安打。キャンプ中の実戦からちょうど50打席目で復調を告げる安打を放ち、岸田監督を「本当にかっこいいなと。背中で語る選手の姿を見せてくれた」と惚れさせた。その後西川は開幕から10試合で打率・439(41打数18安打)と爆発。不振でも信頼を寄せた首脳陣の期待に、応えてみせたのであった。

 【(2)CSファーストステージ 幻となった第3戦の奇策とは】
 敵地・エスコンフィールドに乗り込んだ日本ハムとのCSファーストステージは、2戦2敗で敗退。2戦目は先発・宮城から4回に九里を投入する必死の継投策も、8回に2連投の岩崎が、レイエスに逆転2点打を浴びて力尽きた。そのままリードで迎えていれば、最終回は守護神のマチャドではなく、今季躍進を遂げた才木が登板予定だった。ここまではシーズン終盤でも見せていたパターンだが、驚きは第3戦の起用法。なんとマチャドとセットアッパーのペルドモを1、2回に起用するブルペンデーを温めていたという。

 実現していれば、敵将・新庄監督の度肝も抜いたであろう奇策。経験豊富な両助っ人を先頭に、寺西や横山楓、椋木など新進気鋭の若手リリーバーでつなぐ総動員作戦の結末はどうなっていか――。また、曽谷、田嶋が控えていたファイナルSは、どのような投手陣の起用法になっていたのか――。机上の空論にはなるが、そんなことをファン同士で想像し合ってみても面白いかもしれない。

 悲願成就を目指す岸田監督の就任2年目となる来季。引き続き、様々なドラマの裏側を追い続けていきたい。(記者コラム・阪井 日向)

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