阪神・大山悠輔が契約更改交渉で「甲子園ホームランゾーン」設置を直訴 現状維持でサイン

[ 2025年11月19日 05:15 ]

契約更改を終えて会見に臨む阪神・大山(撮影・北條 貴史)
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 阪神・大山悠輔内野手(30)が18日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の推定年俸3億4000万円でサインした。昨オフに国内フリーエージェント(FA)権を行使し、今季が5年契約1年目。リーグ3位の75打点を挙げ、2年ぶりのリーグ優勝に貢献した。猛虎の大黒柱は交渉の席で、甲子園球場の外野フェンス前に打者有利となる「ホームランゾーン」の設置を直訴した。 

 大山は、積もり積もった思いを包み隠さず言葉にした。近年、交渉の場で球団にぶつけ続けてきた甲子園球場への「ホームランゾーン」の設置。91年限りで撤去された「ラッキーゾーン」の復活とも言い換えられる、聖地の狭小化だ。昨オフには佐藤輝も契約更改の場でフロントに直訴。先輩として、一人のスラッガーとして、黙ってはいられなかった。

 「僕は野手なので、ずっと言い続けてきた。球場の考えもあるし、いろんなことが絡むので難しい。投手と野手のメリット、デメリットもあると思うが、野手としての一意見を伝えてきた。発信していくことで何か変わっていけばいい。変わってほしいという願いを込めて話をしている」

 両翼95メートル、中堅118メートルながら、左中間・右中間の膨らみが大きい甲子園には名物「浜風」も吹き、左打者が引っ張った打球は押し戻される。右の大山が流し打った飛球も同じ憂き目に遭い、フェンス手前で失速することも日常茶飯事だった。9月27日中日戦(甲子園)で達成した通算150本塁打の内、甲子園では65発。今後も数字を伸ばしていく背番号3にとって「ホームランゾーン」は大きな味方になってくれる。

 ただ、投手の立場からすれば、たとえ1メートルでも舞台は広い方がいい。それでも、時代が昭和、平成、令和と移り行き、ファンが考える野球の魅力も多様化する中、この先も同じ広さのままでいいのか――という疑念は、確かに頭の中にある。

 「(ゾーンが)できることによって損をする選手もいる。ただ、野球のスタイルが変わっていく中で、変えなくてはいけない球場ではあるのかなと思う。(狭小化は)難しいことではあるが、いろんな思いはあるのかな」

 昨冬、佐藤輝の意見が即刻却下されたように、一朝一夕に解決する問題では当然ない。だから、まずは目の前の課題に集中する。打率・264、13本塁打では満足できず、鷹との日本シリーズ5試合で残した打率・056は悪夢として脳裏に刻まれた。球団初の連覇、日本一奪還へ「本当にやることがたくさんある」と断言。食生活や練習方法も一から見直し、来季は文句なく聖地のスタンドへ白球を放り込む覚悟だ。 (八木 勇磨)

 ≪今季甲子園12球団本塁打最少1試合あたり0.60本≫
 今季の甲子園球場における1試合あたり本塁打数は0.60で、12球団の本拠地最少。両翼にラッキーゾーンがあった1991年は1.75(60試合、105本塁打)だったが、撤去された翌92年は1.16(61試合、71本塁打)に激減した。また、24年の0.58(62試合、36本塁打)は、ラッキーゾーン撤去後の甲子園では最少。

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