阪神【球児改革(下)】盾になることをいとわず「選手ファースト」一貫 報道の仕方まで配慮した

[ 2025年9月10日 01:15 ]

セ・リーグ   阪神0-3DeNA ( 2025年9月9日    甲子園 )

<神・D20>戦況を見つめる藤川監督(撮影・岸 良祐) 
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 【球児改革】今では想像し難いが、実は岡田監督が再就任した23年4月、球団はチケット販売に苦戦をしていた。だが勝利とともに人気が沸騰。最終的に“アレ・フィーバー”に沸いた。今もその流れは続き、今季は年間前売りチケットが早々に完売した。

 選手情報が日常的にメディア、SNS上に氾濫する人気球団だからこそ、藤川監督は選手を守ることに腐心した。試合後は敗因分析や選手への評価を極力避けた。

 「選手が寝られない夜をつくってはダメなんです。ただでさえ試合で興奮して眠れない。そこに監督の発言が加わると、余計に眠れなくなる。感情の起伏をなくしてあげれば眠りの質が高まりパフォーマンスにつながる」

 敗戦翌日は、選手よりも自分が紙面で大きく扱われることを歓迎した。NPB通算243セーブを挙げた現役時代から盾となることをいとわなかった。守護神は抑えて当たり前、失敗した時にクローズアップされる役回り。打たれた時は「しめしめと思っていた。(自分に矛先が向き)他の人を守れるでしょ?」と矢面に立ってきた自負があった。

 「本来1軍にいる選手はそれだけで称えられるべきなのに、このチームは佐藤(輝)や森下のような注目される選手ほど、非難の的になってしまう。自分が選手を守ってあげないと」

 タイガースを取り巻くメディアの数は世界一といわれる。歴代の監督はそれを利用する形で、チーム方針などを報道を通じて選手に浸透させることがあった。藤川監督も例に漏れず、時に警鐘を鳴らし、選手に苦言も呈してきた。ただし、言うタイミングや対象の選手は計算していた。

 クラブハウスの監督室には毎日、スポーツ紙全紙が置かれる。掲載されている選手のコメントを番記者の前でたびたび口にし、目を通していることがうかがい知れた。選手の報道のされ方まで配慮。一貫した選手ファーストの姿勢が、45歳の青年監督を頂点へと導いた。(特別取材班)=終わり

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