阪神・中川勇斗 「しっかり振れて自分のスイングできた」バンテリン2号 高卒4年目以内では球団初

[ 2025年9月4日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2―5中日 ( 2025年9月3日    バンテリンD )

<中・神>3回、先制ソロを放ち、雄叫びをあげる中川(撮影・北條 貴史)
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 迷いはない。こん身のフルスイングを仕掛けた。0―0の3回先頭。阪神・中川が、相手先発・大野が投じた高めの変化球を捉えた。会心の一撃は、左中間席最前列で跳ねた。クールな表情のまま、ダイヤモンドを一周。ベンチに戻ってチームメートから祝福を受け、初めて笑みをこぼした。

 「しっかり振れて、自分のスイングはできたかなと思います」

 思い出の地に、またひとつ輝かしい記憶を上書きした。8月7日の同カードではプロ初出場から11試合目、通算21打席目にして、プロ初本塁打をマークした。この日は15年目のベテラン左腕・大野との対戦となったが、ひるむことなく真っ向勝負を挑んだ。そして再び快音を響かせた。

 球団の高卒4年目以内の若虎がバンテリンドームでシーズン2本塁打を放つのは、97年の開場以来、初の快挙となった。両翼100メートル、中堅122メートル、そして外野フェンスの高さ4・8メートルと“セ界一広大”と言える敵地。自身にとっての地元でもあるバンテリンドームで、天性の打撃センスを余すことなく解放した。

 しかし、手放しで喜んでばかりでもない。3回のソロ以外は、3打席凡退。特に3点劣勢の8回1死満塁では痛恨の三ゴロ併殺に倒れており、「そこで打たないと意味がない。チャンスで打てなかったのは本当に悔しかった」と唇をかんだ。もう一発だけでは満足できない――。その貪欲な姿勢が、さらなる成長を後押しする。

 チームはリーグ優勝マジック「6」が点灯中。そんな大事な時期にスタメン出場している「責任」も感じている。「本当に、ゲームに勝ちたいという思いで挑んでいる。(自分の)いい経験だなとは思わないです」。年齢は関係ない。1軍のグラウンドに立つ以上、一人のプロ野球選手。チームの勝敗の一端も担いつつ、高卒4年目の21歳は、全力で結果を求めにいく。(山手 あかり)

 ≪原口超え“最速”≫中川(神)が3回に先制の2号ソロ。8月7日のプロ1号もバンテリンドームだった。1997年にナゴヤドームとして開場した同球場で、阪神の高卒入団選手によるシーズン複数本塁打は、2000年新庄剛志(3本)、06年浜中治(2本)、16年原口(3本)に次いで4人目。中川は入団4年目で、原口の7年目を上回り最速となった。

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