関本賢太郎氏 阪神・早川太貴の勝因は「つかみどころのなさ」変則フォームでタイミングの取りにくさ武器に

[ 2025年8月28日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2―1DeNA ( 2025年8月27日    横浜 )

阪神・早川の投球フォーム、連続写真
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 【関本賢太郎 視点】プロ初先発の阪神・早川は緊張もあり、思った通りの投球ではなかったと思う。抜け球や逆球もあった。それでも、いろんな球種をゾーンに決め、相手に狙いを絞らせなかった。梅野も、うまくちりばめたリードで援護。初勝利につながった。

 DeNAの各打者は「つかみどころがない」という印象を持ったかもしれない。攻撃が2巡目に入れば、相手もある程度は狙い球を絞ってくるものだが、早川のペースは変わらなかった。絶対的なウイニングショットはないが、丁寧にアウトを重ねることに徹したことが結果にも表れた。

 4回、右足にアクシデントがあったのか、ベンチで治療を受けるシーンがあった。左足を踏み込むときに、もう一度粘ろうとする独特のフォームは、右足に負担がかかる部分があるが、打者にとってはタイミングの取りにくさにつながる。これも、早川の武器のひとつだと思う。

 それでも自分から崩れることなく、試合をしっかりつくった。これは高く評価できる。今後は直球がどれだけ走るか。加えて勝負球の精度を高めることにも期待していきたい。

 早川の初先発初勝利は、優勝に向かう阪神の未来ビジョンにも関わるものだと感じた。数を打てば当たるだろうという育成指名ではなく、しっかり育ててチャンスを与え、結果を出せば1軍で使う。チームのシステムが機能していることを、しっかり示した格好だ。

 これまでの実績に頼るのではなく、ルーキーを抜てきしてマジックを減らした藤川監督の思い切った決断、そして挑戦する姿勢も評価したい。勝ちながらチームをつくるという意識が強い藤川監督にとっても意味のある1勝。これからも先を見据えて、次代の先発強化に取り組むと期待したい。 (スポニチ本紙評論家)

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