阪神・佐藤輝 41年ぶり両リーグ最速20号 メジャー流「かかと体重」のスイング生む“秘密兵器”とは

[ 2025年6月30日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神6―0ヤクルト ( 2025年6月29日    神宮 )

<ヤ・神>8回、ソロを放つ佐藤輝(撮影・尾崎 有希)
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 阪神・佐藤輝明内野手(26)が29日のヤクルト戦で、8回1死からダメ押しの20号ソロを放った。球団日本選手では84年掛布雅之以来となる両リーグ最速20号で、ルーキーから5年連続50打点もクリア。チームは6―0で快勝し、2年ぶりの40勝リーグ一番乗りとなった。この日は5月24日中日戦以来となる三塁でのスタメン出場。定位置に返り咲いた主砲が、苦闘の6月を豪快な一発で締めくくった。

 夏空へ一直線に伸びる弾道を、佐藤輝は打席から見つめていた。5―0の8回1死。丸山翔の浮いたカーブを逃さなかった。スタンドインを確信すると、ゆっくりと一塁へ。球団日本選手では84年掛布雅之以来の両リーグ最速20号。40年間の空白を埋める一振りで、虎党を熱狂させた。

 「甘いところにきたので、良かった。(最速20号は)まあ、いいんじゃないですか」

 今回の3連戦へ向けて東上した26日、佐藤輝は「チャンスです」と意気込んでいた。狭く、本塁打が出やすい神宮の杜。19号からの積み上げを期した今カードは、第2戦の4回に中堅フェンス直撃の二塁打こそあったが、終始打席で力む姿が目立っていた。ラストチャンスで奏でた快音。森下とのアベック弾は今季4度目で全て勝利につながった。

 「(伊藤)将司さんが、本当によく投げてくれましたね」

 自身の節目より、同期入団の先輩の完封に心を躍らせた。伊藤将が再昇格後に先発した過去2試合は右翼で出場。この日は本職の三塁へ復帰した=写真。頼れる背番号「27」の間近で守備に就き、励ましの声をかけ、6点目の援護弾。「(三塁でも)違和感なく(試合に)入れたので良かった」。ゲームセットの瞬間は、満面の笑みで歓喜を分かち合った。

 40発すら視界にとらえる26歳は、日々“足元”を見つめ直す。近大時代から師事する川端典邦氏とともに、スパイクのインソール(中敷き)を特注。参考にするメジャーリーガーにならい「かかと体重」で振る現在のスタイルに合わせて、つま先部分を分厚くしたモデルを採用している。

 佐藤輝が同じく近大時代から指導を受け、インソール開発にも携わる高島茂誉トレーナーは「佐藤選手の意識は、股関節を上手に使うこと。股関節をきれいに回転させるには、かかと体重が必要」と説明。長打量産に欠かせぬ体のバランスを習得し、驚異のペースで本塁打を積み上げる。

 「暑いので、体調を崩さないようにして、また(本数を)伸ばしていけたらなと思う」

 7連敗もあり、6月は11勝11敗と苦しんだ。進撃の7月は巨人3連戦(甲子園)で始まる。「頑張ります!」。短い決意を、神宮の風に乗せた。(八木 勇磨)

 ○…佐藤輝(神)が8回のソロでシーズン20号両リーグ一番乗り。自身初で阪神の選手では10年のブラゼル以来15年ぶり6人目。日本選手では75年田淵幸一、84年掛布雅之に続く41年ぶり3人目。過去5人のうち田淵と掛布、85年バースはタイトルを獲得。目下39本ペースの佐藤輝はどうか?

  ○…佐藤輝はこれでシーズン50打点目。新人の21年から5年連続到達(64→84→92→70→50)は自身の持つ球団記録を更新。NPBでは長野(巨)が15年まで6年連続で到達して以来16人目。最長は長嶋茂雄(巨)の17年連続(58~74年)がある。

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