11球団制覇弾 阪神・佐藤輝 最後は右手だけで虎5人目快挙 本人もびっくり「ラッキーな部分あった」

[ 2025年6月5日 05:15 ]

交流戦   阪神4-5日本ハム ( 2025年6月4日    エスコンF )

<日・神(2)> 8回、2ラン本塁打を放ちナインとタッチをかわす佐藤輝(撮影・大森 寛明)
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 阪神・佐藤輝明内野手(26)が4日、日本ハム戦(エスコン)の4回1死から右翼席へ14号ソロを放ち、プロ5年目でセ・パ11球団を相手に本塁打を記録した。2―5で迎えた8回2死一塁でも中堅左へ両リーグトップを独走する15号2ラン。反撃のアーチで通算100号へ王手をかけた。チームの連勝は4でストップ。他のセ5球団が全て敗れる幸運にも恵まれ、2位・DeNAとの2・5差は堅持した。

 最後は右手一本だった。佐藤輝が挑んだ4回1死からの第2打席。先発左腕・加藤貴がカウント2―2から投じた外寄り低めのスライダーを、鮮やかに拾った。生還後、三塁ベンチ前へ戻ってきた4番は「Why?」と言わんばかりに両手を広げた。

 「普段はああいう打球で入ったりしないので、1本目は少しラッキーな部分はあった」

 空中を高く舞った白球は、美しい弧を描いて右翼席最前列へ。右中間の膨らみが抑えられた独特な形状と、苦しめられることの方が多い「風」が吹かない屋内球場の特性にも助けられた。打った本人もビックリの14号ソロで「セ・パ11球団制覇弾」にたどり着いた。

 「先制されて、早めに点を取り返したいと思っていた。しっかり打ち返せて良かった」

 23年開業の「エスコンフィールド北海道」での自身初安打が初本塁打。アクシデントも奏功したのかもしれない。快音の2球前、4球目の内角高めシュートにスイングを仕掛けた際に、投球が左手指に直撃した。痛みが治まるのを待つ時間に頭を整理。続く5球目は対角線の変化球をかろうじてファウルにした。ならば勝負球も外――。打った瞬間にその左手を離し、利き手の右手を懸命に伸ばしてバットを制御した。読みと反応、技術が絶妙にかみ合った一振り。「(投球直撃の)影響はない」と回想したものの、痛みに起因した無意識の脱力も快打の理由と言っていいだろう。

 「2本目は良かったんじゃないかな」

 背番号8が本領を魅せたのが、8回2死一塁で放った15号2ランだ。4番手左腕・河野の初球、146キロ直球に鋭く反応。打球は沈滞する空気を切り裂き、今度は中堅後方に低い弾道で突き刺した。4―5と1点差に迫る一発で通算100号に王手。北の大地に描いた2本の虹で、和製大砲にとって最初の節目を目前に捉えた。

 「(100号は)特に意識はしていない。一日一日、頑張る」

 これから幾多のスタンドインを放つ佐藤輝にとって、あくまで通過点の金字塔。早く打ち立てるに越したことはない。大志を抱き続ける虎の主砲が、5日、北国でメモリアルな瞬間を迎える。(八木 勇磨)

 <データ>
○…佐藤輝の14号ソロは日本ハム戦の初本塁打。これで所属の阪神を除くセ・パ11球団から本塁打を記録。05年の交流戦導入以降、阪神の選手として対11球団で本塁打したのは05年の金本知憲(03年広島から移籍加入)と今岡誠、08年の鳥谷敬、23年の大山に続く5人目。また8回には15号2ラン。マルチ本塁打は今季3度目で21、23年の2度を更新する自己最多。通算99本目とし、100本塁打にリーチをかけた。

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