今でも語り継がれる悪夢の2ラン“捕逸”を訂正したい 記録は投手の暴投だった

[ 2025年4月16日 08:00 ]

セ・リーグ   阪神5―1ヤクルト ( 2025年4月15日    松山 )

松山での敗戦を報じる2012年7月4日付大阪版1面
Photo By スポニチ

 【畑野理之の談々畑】5点リードの9回裏に守護神の岩崎優を引っ張り出されるなど、少しヒヤヒヤしたが何も起こらず勝ちきった。1死満塁から山田哲人への2球目チェンジアップがワンバウンドとなり、梅野隆太郎が必死に体でブロックするのを見て、まさかなあと思ったが杞憂(きゆう)に終わった。

 試合前。阪神ベンチ前で小宮山慎二スコアラー兼アナリストが仕事をしていた。申し訳ないと恐縮しつつも、坊っちゃんスタジアムといえばの、あの話題を切り出して、苦い記憶を思い起こしてもらっていた。

 「僕はあれ以来の松山なんです。現役を引退してからも、一度もここに来たことがありませんでした。チームが負けて申し訳ないのですが、でも、あのプレーで僕がプロ野球選手だったことを覚えてくれている人もいて…」。小宮山氏はそう言って複雑な表情を見せていた。

 12年7月3日の広島戦。この坊っちゃんスタジアムで試合は阪神が2点リードで9回まで進み、すでに2死走者なし。しかし、そこから1点を返された。そして2死二、三塁。榎田大樹が空振り三振を奪った……が、捕手の小宮山が後逸して2者が生還。ゲームセットのはずが、まさかの逆転負けを喫した。

 悪夢の2ラン“捕逸”として今でも語り継がれるが、小宮山氏の名誉のためにも、みんなの記憶を訂正したい。あの記録は投手の暴投だ。しかし小宮山氏は「いえ、僕の“捕逸”です」と13年がたっても謙虚なままだった。

 それに比べて私の松山の記憶は凄く頼りない。個人的には03年5月24日&25日のヤクルト戦までさかのぼる。当時の星野仙一監督が、大浴場でおじいちゃんと湯に漬かりながら話し込んだことや、田淵幸一チーフ打撃コーチが名物の特大焼き鳥を何本も平らげたという、当時あった星野監督とのお茶会で笑ったことが一番印象にある。正直、どんな試合だったかは22年もたって覚えていない。

 スポニチの記録部に調べてもらったら1戦目は負けたが、2戦目は勝利したとのこと。その試合の先発投手が現監督で当時5年目の藤川球児で4回4失点、現投手チーフコーチの安藤優也が勝利投手、現総合コーチの藤本敦士が左膝を負傷…。今のスタッフが目立った一戦だったが、やっぱり記憶にない。

 試合は才木浩人が7回無失点で今季初勝利。打線もクリーンアップ3人が打点そろい踏み。投打に勢いづく、忘れられない完勝になる気がする。

続きを表示

「阪神」特集記事

「大谷翔平」特集記事

野球の2025年4月16日のニュース