阪神・大山 決勝打だけじゃない!! G倒呼ぶ“神の指”執念の三塁帰塁 「チーム一丸での勝ち」

[ 2025年4月5日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神7―2巨人 ( 2025年4月4日    東京D )

<巨・神>3回、前川の二塁打で三塁をいったん回り、帰塁した大山(撮影・須田 麻祐子)
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 阪神は4日、今季初の巨人戦(東京ドーム)に7―2で勝利し、引き分けを挟んだ連敗を3で止めた。殊勲は3回2死二塁から中前へ決勝打を放った大山悠輔内野手(30)。オフに国内フリーエージェント(FA)権を行使し、猛烈なラブコールを送られた相手の前で会心の一撃を見舞った。昨季6試合で4勝(2敗)を献上し、東京ドームでは3戦全敗だったエース・戸郷を伝統の一戦初戦で攻略。2日ぶりにチームは勝率を5割に戻した。

 決勝打を称える無数の「大山コール」が、左翼席から降り注ぐ。心を震わすこの声が聞きたくて、男はタテジマに残ることを選んだ。1―1の3回2死二塁。戸郷の直球を砕き、中前へ運んだ。二塁走者・中野が勝ち越しの生還。熱戦の最中、気を緩めることは自分自身が許さない。一塁上では表情一つ変えず、白球を目で追った。

 「ここまで、なかなか打てていない。でも、チャンスになればしっかり走者を還すことが仕事。みんなに助けられているし、タイムリーが出てよかった」

 勝利への渇望は、走塁にも表れた。続く前川が左翼線に放った二塁打で、一塁から長駆本塁へ――。だが、三塁を蹴った直後、必死にストップをかける三塁ベースコーチの田中内野守備走塁コーチが視界に入った。送球は中継の遊撃・門脇から三塁・中山へ転送され、決死の三塁帰塁を試みる大山との激しいクロスプレーに。体をよじって懸命にタッチをかいくぐり、最後はあおむけのまま、左手の人さし指で執念の触塁。「神の手」ならぬ「神の指」でセーフを勝ち取り、戸郷をKOに導く木浪の四球、坂本の適時打を誘発した。

 前日3日に開幕2カードを終え、打率は・167。それでも得点圏打率・375が光る。新5番としても屈指の勝負強さは健在。19年から23年まで5年続けてチームトップの勝利打点を刻んだ主砲が、国内FA権を行使したオフに移籍も考えた巨人から今季初の殊勲打。東京ドームで戸郷に黒星を付けるのは23年8月25日以来。鮮烈なひと振りには大きな価値があった。

 阪神残留を決断して臨んだ1月の自主トレでは「ベース(基礎づくり)」をテーマに置いた。サポートする個人トレーナーの仲林久善氏とともに、年間を通してケガをしない体づくりを念頭に置き、例年にも増して体幹トレーニングや走り込みを敢行。柔軟性や筋力、スタミナ…。一年を戦い抜く土台をゼロから築き上げた。全ては、責任ある5年契約を全うするため――。ドッシリと腰を据える大黒柱の信念は、いつだって揺らぐことはない。

 「チーム一丸での勝ちだと思う。明日もしっかり頑張りたい」
 藤川監督の下、30歳で臨む決意のシーズン。新生猛虎の枢軸は、紛れもなく大山だ。(八木 勇磨)

 ○…阪神が巨人戦のシーズン初戦に勝利は21年4月6日の甲子園以来。東京ドームでは18年3月30日以来7年ぶり。チームは投手の村上を除く先発野手が全員安打。昨季9月13日、広島戦の先発全員安打以来で、巨人戦では23年8月25日の東京ドーム以来2年ぶり。

 ○…佐藤輝、森下、大山の3人が今季2度目の打点そろい踏み。23年から通算18度目でチームは16勝1敗1分け。23年9月8日の広島戦から1分けを挟んで15連勝中。

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