【センバツ】横浜“秋春連覇”に王手 「プライドは持ちつつ捨てろ」村田監督のハッパに打線奮起

[ 2025年3月29日 05:00 ]

第97回選抜高校野球大会第10日 準決勝   横浜5―1健大高崎 ( 2025年3月28日    甲子園 )

<横浜・健大高崎>3回、下重(手前)から適時打を放つ阿部葉(撮影・椎名 航)
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 準決勝2試合が行われた。昨秋明治神宮大会王者の横浜(神奈川)は大会連覇を狙った健大高崎(群馬)を5―1で下し、優勝した06年以来19年ぶりの決勝進出。プロ注目の石垣元気投手(3年)から阿部葉太主将(3年)が適時打を放つなど打線が奮起した。新チームで公式戦19連勝となり史上初の2度目の“秋春連覇”に王手。智弁和歌山は浦和実(埼玉)を5―0で破り、18年以来7年ぶりに決勝に進んだ。決勝はあす30日(午後0時30分開始)に行われる。

 今大会最速の155キロをマークしている健大高崎のエース・石垣は、必ず勝負のポイントで登板してくる。前夜のミーティング。村田浩明監督はナインに語りかけた。「横浜のプライドは持ちつつ、プライドは捨てろ」。各打者が、その言葉を胸に打席に向かった。

 3回までに相手の先発・下重から2点を奪い、4回途中からエースを引きずり出した。そして2イニング目の5回につかまえる。無死二、三塁で3回に下重からも適時打を放っていた3番・阿部葉が、3球目の152キロを右前に運んだ。「石垣と甲子園で対戦したかったので気合が入った。タイミングは石垣用に早くした」と1年冬から取り入れているドジャース・大谷のようなノーステップ打法で難敵から適時打。自分のタイミングで強振するのではなく、プライドを捨てて剛球を捉えた。

 昨秋の関東大会決勝で延長10回の末、4―3でサヨナラ勝ちを収めていたが挑戦者の気持ちは変わらない。その他の打者もプライドを捨てた。初回に下重から、5回に石垣から中前適時打を放った5番・小野舜友(しゅんすけ、2年)は「自分は指2本、短く持った。個人のプライドはいらない」と誇る。4安打を放った1番・奥村凌大(3年)も「初回から指2本短く持ち、石垣投手の時は指3本短く持った。日本で一番速い投手。プライドは捨てた」と言った。

 大会連覇を狙った強豪を撃破し、3度目の優勝を果たした06年以来19年ぶりの決勝進出。村田監督は「石垣君に勝つためにプライドを捨てられたのが、この結果につながった」と目を細めた。2年時から主将を務める阿部葉は「主将として勝ちたい思いは誰にも負けない。あと一つ、しっかり勝ちたい」と智弁和歌山との大一番を見据える。あと一つ。数々の名選手を輩出した名門校のプライドを胸に、必ず頂点に立つ。(川島 毅洋)

 ≪19年ぶり5度目≫横浜が決勝進出。選抜の決勝進出は優勝した06年以来、19年ぶり5度目。勝てば4度目の優勝で東邦の5度に次ぎ、中京大中京、大阪桐蔭に並ぶ2位タイとなる。なお、智弁和歌山との甲子園決勝での対戦は初。過去の甲子園での対戦は1度しかなく、94年選抜の2回戦で2―10で敗れている。

 ≪単独6位浮上≫神奈川勢の選抜決勝進出は21年の東海大相模以来4年ぶり。また、同県勢は春夏通算221勝となり、並んでいた広島を抜いて単独6位に浮上した。最多は大阪の400勝。

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