お手本は菊池雄星と山本由伸 韓国の元ドラ1投手2人の切実な決断

[ 2025年3月4日 11:00 ]

 菊池雄星の投球フォームを参考にする金技訓(KIAタイガース提供)
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 【室井昌也コラム 月に2回は韓情移入】韓国KBOリーグの昨年の覇者、KIAタイガースには日本人メジャーリーガー似の投球フォームに変えた2人の投手がいる。エンゼルス菊池雄星風の金技訓(キム・ギフン=25)とドジャース・山本由伸を思わせる柳承澈(ユ・スンチョル=27)だ。2人が日本人投手を参考にする理由とは。

 KIAは昨季途中の6月、米ノースカロライナ州シャーロットにあるトレーニング施設「トレッド・アスレチックス」に5投手を約1カ月間派遣した。それぞれの課題解決が目的だ。金と柳は同施設の指導者からアドバイスを受ける過程で、菊池と山本のフォームを取り入れることを提案された。

 左腕の金は菊池のように右足を上げて踏み込む際にグラブを小指側を上にして内旋させ、ポケットを捕手側に向けるようにすることで体が開かないようにした。ボールを持つ左手は下げた状態からトップにもっていくように変えた。

 一方、柳は左足を上げた時にバランスが崩れることから「山本のように左ひざを高く上げずに体重移動しては」とコーチに勧められた。柳(ユ)は山本を模した投球フォームに変えてから、ファンやメディアから「ユマモト」と呼ばれている。

 金は2019年、柳は2017年に高卒ドラフト1次指名でプロ入り。ここまで1軍の戦力として定着できず20代の中、後半を迎えた。鄭載勲(チョン・ジェフン)投手コーチは「2人とも期待に応えられないままだったので、環境も含めた変化が必要でした」と米派遣の背景を話した。

 金は帰国直後の8月に7試合連続無失点。柳は9月に1軍昇格すると3度の登板を0点に抑え、どちらもリリーフとして結果を残した。

 中村武志バッテリーコーチは昨季17試合に登板した金について「いいボールを投げるようになった」とフォーム変更の成果を認める一方で、「走者がいても同じ投げ方なので使いづらさはあります」と課題を挙げた。

 金は参考にしている菊池について「YouTubeで映像を探してよく見ています。菊池投手はフォームを変えてから球速、球威がさらに増し、変化球の切れも良くなったと聞きました。もし菊池投手と話ができる機会があれば、投球時のバランスについて尋ねてみたいです」と話した。

 KIAは通算勝利数歴代2位のエース、梁ヒョン種(ヤン・ヒョンジョン=37)を筆頭に若手まで左投手が豊富。金にとって今季が正念場だ。「持っている実力を全て発揮して、後悔なくシーズンを終えられるようにしたい」と決意を語った。

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