今秋ドラフトも「左打ち外野手」は苦戦必至?「需要と供給が…」指名漏れ選手が分析する市場の現状

[ 2025年2月25日 08:00 ]

<オリックス・熊本ゴールデンラークス>7回、左翼線二塁打を放った麦谷(撮影・岸 良祐)
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 ドラフト戦線で「左打ち外野手」の苦戦が続いている。昨秋ドラフト会議では、大学生の左打ち外野手から富士大・麦谷祐介(オリックス1位)、早大・吉納翼(楽天5位)が支配下指名を受けた一方、立正大・飯山志夢や大経大・柴崎聖人、立命大・竹内翔汰ら複数球団から調査書の届いていた好選手が指名漏れを味わった。

 例年、NPB、アマチュア球界ともに左打ち野手は数が豊富で、右打ちの方がドラフトにおける市場価値は高い。加えて、外野手は内野手以上に打力も求められるだけに、左打ち外野手のNPB入りは他の守備位置と比べてもハードルが高いと言える。あるスカウトは大学野球のリーグ戦を視察しながら「あの選手、いいよね。でもね…。うちは右投げ左打ちの外野手を獲らなくてもそろっているから」と悩ましい表情を浮かべていた。さらには、ある大学の指導者は「プロ注目の選手でも、左打ちの外野手は社会人チームが決まらない」と嘆いていた。

 左打ち外野手のNPB入りが狭き門であることは、当事者たちも痛感している。指名漏れした立命大の竹内は、「右投げ左打ち外野手は、需要と供給が合っていないのが現状だと思う。独立リーグのドラフト指名も増えてくると、いい選手止まりでは割って入っていけない」と分析する。大経大の柴崎は「リーグは違いますけど、関西では同じ右投げ左打ちの竹内選手に成績で負けられないと、モチベーションの一つになっていました。その竹内選手でさえ指名がなかった。厳しい世界なのだなと改めて感じました」と振り返った。

 今秋も左打ち外野手の競争は、し烈を極めそうだ。昨年12月の大学日本代表候補合宿に招集された3年生外野手は、右打ちと両打ちが1人ずつ、左打ちが4人と偏った。早大・尾瀬雄大、中京大・秋山俊と世代を代表する外野手はともに左打ちで、今年も左打ち外野手が充実していることは間違いなさそうだ。

 立命大の竹内は「指名漏れをして何が足らなかったかを考えた。“こいつ、やばい”と思ってもらうには2打席連発とかのインパクトが必要」とも分析した。関西学生野球で首位打者を獲得しても物足りなかった「インパクト」。供給過多の現状の中、スカウトをうならせようと奮闘する春本番が目の前まで迫っている。(記者コラム・河合 洋介)

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