ドジャースタジアム 12年から総額144億円かけ改装 巨匠が引いた青写真で実現「伝統と革新の融合」
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ドジャース・大谷翔平投手(30)の今季からの新たな本拠地ドジャースタジアムは、12年から総額1億ドル(約144億円)をかけて改築プロジェクトを進めてきた。老朽化していた球場は、歴史と伝統を重んじながら最新設備を整え、屈指のエンターテインメント・パークへ生まれ変わった。「Monthly Shohei」8月編では改築を指揮したジャネット・マリー・スミス氏(66)に、止まらない「House of Ohtani(大谷の家)」の進化について聞いた。 (取材・奥田秀樹通信員)
数年前まで、ドジャースタジアムは歴史と伝統を残すものの、球場施設や設備は時代遅れにも映っていた。変革の指揮を任されたのがスミス氏だった。
「12年前、オーナーに“クラブハウスは(開場の)1962年のままで止まっている。あまり良いことではない”と言われました。問題は球場の立地にありました」
総額1億ドルをかけたプロジェクトが始動した。ダウンタウン北の高台にあり、丘陵の斜面は岩でふさがれ、拡張手段がなかった。スミス氏はフィールドレベルにあった黄色い客席を取り外し、地下を掘り下げて、クラブハウスの床面積を倍に広げてみせた。
「オフの間に全ての作業を完了させなければならず、ハラハラドキドキでした」と振り返る。大谷も汗を流す最新設備が整ったワークアウトルームに、室内打撃ケージ、ダイニング、仮眠室など、MLBでも最先端の施設へ生まれ変わった。
クラブハウスだけではない。「歩き回れるボールパーク」をコンセプトに全面改修が進んだ。かつては米国でもスポーツ観戦は指定された席に最後まで座りただ試合を見るものだったが、今では異なる。エンターテインメント性、快適さと利便性、コミュニティー感を追い求めた。
「エスカレーターやエレベーターを整備し、コンコースを広げて。外野席やパーティー会場を設けるなど、球場全体を歩き回りやすくしました」
スミス氏は92年開場のオリオール・パークで球界に革命を起こした。20世紀前半をほうふつさせる美しい懐古調の球場は「オールド・ニュー・スタイル」と呼ばれ、一気にトレンド化して、新球場が次々と誕生した。「私が学んだのは、野球場は進化を止めないということ。新たなテクノロジーが生まれ、市場も変化し、ファンの期待も変わる」。02年からはフェンウェイ・パークの改築を10年がかりで成功させ、今回のドジャースタジアムでの成功で、球場デザイナーとして「殿堂入りにふさわしい」という声も上がっている。
「現在では再拡張の必要があります」とドジャースタジアムはさらなる改修を続けるという。キャンプで大谷が愛用したAI打撃マシン「トラジェクトアーク」の導入や、仮眠室の拡張など。「室内ケージは1つではなく2つに、という流れだし、スタッフの数も増えています」。世界一の球団にふさわしい、世界一のボールパークへ。変革を続けるチーム同様、彼らのホームも歩みを止めない。
◇ジャネット・マリー・スミス 1957年12月13日生まれ、米ミシシッピ州出身の66歳。ミシシッピ州立大で建築学、ニューヨーク・シティカレッジで都市計画について学んだ。オリオール・パークの建築で歴史的建築を現代的な設備と組み合わせ、球場設計に革命をもたらした。その後もブレーブスのターナー・フィールドや、レッドソックスのフェンウェイ・パークのプロジェクトを成功させてきた。スポーツ界で最も影響力のある女性の一人として高い評価を受ける。
▽ドジャースタジアム ニューヨークのブルックリンから移転したドジャースの本拠地としてロサンゼルスに1962年に開場。建設費は2300万ドル(当時約83億円)。65年まではエンゼルスも本拠地として使用した。高台にありダウンタウンの夜景が一望でき、絶好のデートスポットとしても知られる。近年では珍しくなった左右対称の球場で中堅120メートル、両翼101メートル。球宴は80年と22年の2度開催。WBCは09年の第2回と17年の第4回で決勝戦の会場となった。収容人数は5万6000人。
▽センターフィールドプラザ 試合以外にもイベントやアトラクション、音楽、飲食を楽しめ、子供の遊戯場もある巨大なパーティー会場。以前は駐車場だったが、改築してファン同士が交流し、エンターテインメントを満喫できる場所に一変した。大谷の入団会見もここで行われた。
▽ホームランシート 外野の最前列は他の座席と区切られ、セミプライベートな空間となっている。ウエーターにより食べ物や飲み物が出るなどサービスを提供。絶好のホームランボールをキャッチするスポットで、大谷の40号は同シートのファンが左手のグラブで捕球を試みたものの、はじいてグラウンドに戻してしまい両手で頭を抱えた。
▽ゴールドグラブバー ド軍歴代ゴールドグラブ賞受賞者を称え、金色のまばゆいグラブが陳列されたバーで、左翼ポールの下にあるド軍ブルペンに隣接する。窓越しに大谷や山本らの投球練習を、同じ目線で立って見ることができる。
▽巨大メモラビリア 各ゲート入り口に巨大メモラビリアを設置した。2020年や1988年などのワールドシリーズのチャンピオンリングや、OBのジャッキー・ロビンソンの「42番」、サンディ・コーファックスのサイン入りボールなど。「インスタグラムがはやりだした時期で、すぐに当時世界2位のインスタ人気スポットになりました」とスミス氏。集まって自撮りするファンが絶えない。
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