ドジャース指揮官 山本由伸は「極めて優れた春を過ごした」開幕前ラス投で5回途中4失点、防御率8.38

[ 2024年3月14日 09:51 ]

5回、ロバーツ監督(右)に交代を告げられるドジャース・山本(AP)
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 ドジャースの山本由伸投手(25)が13日(日本時間14日)、アリゾナ州グレンデールで行われたマリナーズとのオープン戦に先発登板。21日のパドレスとの開幕2戦目の先発が決まった右腕は、開幕前最後の登板で4回2/3を8安打4失点、1四球、7奪三振で降板した。最速は96マイル(約154キロ)だった。

 この試合、マリナーズ打線が放った8安打中7安打が追い込まれる前に捉えたもの。どの球種、どのカウントでも質の高いボールを投げ、コントロールがいい山本の対策としてマリナーズ打線が攻略法を示した形となった。

 山本は試合後「ボールが甘いところにいったのを捉えられてしまった。来週はもっともっとボールを操ってコントロールしていければいいピッチングができると思います。コースが甘かったり、低く投げ切れていなかったりボールが少しずつ真ん中に入って、詰まってるけどヒットになっていた。次から公式戦なので投げきっていけたらあれがアウトになると思う。ちょっとずつ甘くなっている分、詰まっていてもヒットになっていると思う。4失点してしまったので投球としてはよくないですけど、いいところもありましたし、試合感覚はどんどん出てきているので、今日のことを振り返って来週につなげたいと思います」と振り返った。

 5回にはセットポジションに入ってからの間合いが長くなったため、ピッチクロック違反でボールを宣告された。その後も捕手バーンズとのサインがかみ合わずにピッチクロック違反前にバーンズがタイムを要求してマウンドに駆け寄る場面も見られた。山本はピッチクロック違反について「ちょうど投げようとしていたところで持ちすぎました」と説明した。

 試合後、取材に応じたデーブ・ロバーツ監督は、ここまでの山本の調整について「とても生産的な春だったと思う。何より、健康を保てた。ルーティンやレジュメを確立できたのもよかった。メジャーリーグの打者について学ぶ機会があったと思う。だから私は極めて優れた春を過ごしたと思っている。今日だって最初の2イニングは完璧だった。3、4、5回は変化球を安定して制球できなかった。カウントを悪くし、速球を狙われ反対方向に打たれた。ただ、(それでも)よかったと思う。最初の先発への準備としてはいい位置にいられていると思う」と前向きに評価した。

 また、最大の適応はどこかを問われると、指揮官は「どの持ち球が生きるかを学ぶことだ。打線と1度、2度、3度と対戦していく。由伸はとても知的な男だから、情報が増え、投球すればするほど向上するだろう」と今後に期待していた。

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