ロッテ朗希 昨年選手会退会…事務局長「情けない、寂しい」「先輩が勝ち取ってきた。どういう思いで」

[ 2024年1月30日 05:30 ]

ロッテ・佐々木朗
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 日本プロ野球選手会の森忠仁事務局長(61)は29日、ロッテ・佐々木朗希投手(22)が昨年のシーズン前に選手会を退会していたと明かし、不快感をあらわにした。

 「率直に言って情けないと思うし、寂しい。やめたことにはいろいろな思いがある」

 都内で行われた日本野球機構(NPB)との保留制度検討委員会後、退会について言及。本人側から退会の申し出があったのは昨年1月ごろで、2月にキャンプ地を訪問した森事務局長は本人を説得した。同会の存在意義も説明したが「それでもやめる、ということだった」と納得いく説明もなく、意思は変わらなかったという。

 選手会は選手の地位向上を目的として設立された労働組合。全国各地で野球教室など支援活動も行っている。ベテランなど特殊なケースを除いてほとんどの選手が任意で加入。今オフ、ドジャースに移籍した山本も退会していたが、若手の脱退は異例だ。森事務局長は「労働組合が団結してFA制度などいろいろなものを変えてきた。先輩方が団結して勝ち取ってきた。佐々木君は(そういう制度を)やめても使える。どういう思いでやめたか」と訴えた。

 トップ選手だけに影響力の大きさも懸念。「後からこういう選手が出てこないように、選手ファーストになるようにしたい」と話した。(神田 佑)

 ≪人的補償の是非、球団に聞き取り≫保留制度検討委員会では、FA制度についての検討、協議が行われた。選手会は昨年12月の定期大会で、「ゼロベースで」と現行のFA制度にとらわれない新制度創設を提案することを決定。選手会の森事務局長は「改めて球団側が補償が必要な理由を聞かせていただいた」と話した。撤廃を求めている人的補償については春季キャンプ中に選手や各球団の幹部に聞き取りを行い、現状把握に努めていく意向。

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