楽天・田中将 年男復活へ黒田魂!殿堂入り刺激 日米通算200勝へあと3勝「ベスト尽くす」

[ 2024年1月22日 05:30 ]

契約更改を終えて笑顔で会見する田中将(撮影・篠原 岳夫)
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 楽天・田中将大投手(35)が21日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、減額制限(1億円超は40%)を超える45%ダウン、2億1500万円減の年俸2億6000万円+出来高で単年契約を結んだ。NPBの日本選手最高年俸だった22年の年俸9億円から2年間で6億4000万円の大幅減。今季がプロ18年目となる右腕は、残り3勝に迫った日米通算200勝と完全復活へ意欲を見せた。

 2年連続の年俸2億円以上のダウンは、プロ野球初だ。それでも田中将は前を向いた。「結果を残せていないが、自分の中ではまだできると思っている」。大記録からの挽回へ、熱い気持ちは変わらない。

 昨年は7勝11敗、防御率4・91で日本復帰後、3年連続で2桁勝利に届かなかった。3年間で計20勝。前日に都内で参加したイベントでは、無傷の24連勝で球団初の日本一に導いた13年やヤンキース移籍時を「100(点)」とし、現状は「マイナス100、どん底」と表現した。球団も13年以降10年、優勝から遠ざかっている現状。「たくさんの人から期待していただいているのを凄く感じている。一試合一試合、一球一球、ベストを尽くして、到達できるようにしたい」とまずは残り3勝の日米通算200勝の節目を、復活の足掛かりにする。

 刺激もあった。ヤ軍で共闘した黒田博樹氏が、18日に野球殿堂入り。一緒にプレーしたのは米移籍1年目だった14年のみだが、さまざまな影響を受けた。「黒田さんの戦う姿勢を身近で見られた。勉強させていただいたのは大きかった」と改めて感謝。メジャーの高額オファーを蹴って広島に復帰した「男気右腕」は、16年に古巣を25年ぶりの優勝に導き日米通算203勝を積み上げた。「理想ではありますし、この3年はもちろん思い描いていたものではない」と黒田氏がチームを頂点に導いた姿の再現を思い描いた。

 昨年10月に右肘をクリーニング手術。先日までの沖縄自主トレでは60~70メートルの遠投に加え、傾斜を使った投球も行うまでに調整は進んでいる。辰年の88年生まれの年男が迎えるプロ18年目は、球団創設20周年の節目。「開幕からいけるような状態に持っていくイメージがある。状態が戻ったときにどうなるのかという楽しみはある」。復活のフル回転で、再び東北に歓喜を呼ぶ。 (花里 雄太)

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