巨人・谷岡竜平 故障に苦しんだ7年間…自身の経験生かして若手に寄り添う存在に

[ 2023年12月29日 05:45 ]

巨人・谷岡竜平
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 今年も10月下旬に行われたドラフト会議で将来のプロ野球界を背負っていく有望株たちが指名されたが、一方で多くの選手がユニホームを脱ぎ、新しい人生をスタートさせる。去りゆく選手を2回に分けて紹介する、年末恒例の「惜別球人」。プロ生活の経験や思い出を胸に、新たな道へ進む野球人に、幸あれ。

 今度は自分が支える。現役を引退した谷岡は巨人の球団職員に転身し、川崎市のジャイアンツ球場の近くに新設された選手寮を担当する。寮に関する全てのことが業務となるが、最も重要な役目は寮生のサポート。27歳で迎えた人生の分岐点に「若い選手と年齢も近い。野球だけでなく生活のことも相談される存在になりたい」と誓った。

 東芝から16年ドラフト3位で入団し、2年目の18年は救援で自己最多の25試合に登板。プロ初勝利を挙げるなど2勝を記録し「2年目は一番、投げさせてもらった。そこで初勝利できたのは思い出に残っている」と言う。順調に滑り出したが、そこからは故障に泣かされる。19年に右肩を手術し育成契約で再出発。22年5月には右肘を手術し、今年10月には腹部や下半身のしびれの原因でもあった国指定の難病の黄色じん帯骨化症で「左右胸椎黄色じん帯切除および椎弓切除術」を受けた。直後に戦力外通告を受け引退を決断。「悔しいことが多かった7年間」と振り返った。

 谷岡は「手術を3回しても投げられるようにしてくれた。トレーナーさんがいなかったら(プロで)7年もできていない」と感謝し「寮と球場も近い。しっかりアドバイスできたら」と見据える。思うようにプレーできない日々が続いたが、その分、選手に助言できることは多いはずだ。(小野寺 大)

 ◇谷岡 竜平(たにおか・たっぺい)1996年(平8)3月21日生まれ、東京都出身の27歳。成立学園、東芝を経て16年ドラフト3位で巨人入団。2年目の18年に25試合に登板しプロ初勝利含む2勝。19年オフから育成契約。1メートル81、89キロ。右投げ右打ち。

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