DeNA・池谷蒼大 NPB復帰へ地元・静岡で再出発 新球団「ハヤテ223」に入団

[ 2023年12月29日 05:45 ]

DeNA・池谷蒼大
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 今年も10月下旬に行われたドラフト会議で将来のプロ野球界を背負っていく有望株たちが指名されたが、一方で多くの選手がユニホームを脱ぎ、新しい人生をスタートさせる。去りゆく選手を2回に分けて紹介する、年末恒例の「惜別球人」。プロ生活の経験や思い出を胸に、新たな道へ進む野球人に、幸あれ。

 横浜スタジアムでDeNAの「ファンフェスティバル」が開催された11月25日。池谷は球場近くの喫茶店で、次の就職を見据えて全く球界とは関係のない一般企業の関係者と会っていた。

 「球場から楽しそうな歓声が聞こえた。“僕、凄いところでやっていたんだな”と。もう一回やりたいな、と気持ちが揺れました」

 入団から3年が経過しての戦力外通告。今季1軍出場はなかった。「心の準備はしていた。でも、やり切れない気持ちもありました」と通告された当時の心境を明かした。

 20年ドラフト5位でヤマハから入団。サイド気味のフォームから小気味よく左腕を振るスタイルで21年は救援で開幕1軍入りも決めた。22年4月21日の阪神戦で救援で唯一の勝利となる初勝利をマークしたが、同27日の巨人戦で9回に岡本和に左中間席に2ランを運ばれ「プロの厳しさも知った」と振り返る。左肘痛にも苦しむなどプロ通算ではわずか12試合の登板に終わった。

 浜松市出身。地元でスタートを切る新球団「ハヤテ223」のトライアウトを受け、入団が決まった。就職を相談していた企業には断りも入れ、退路を断った。「今は周囲から表情が明るくなったと言われる。地元で輝ける場所を頂いた。もう一度頑張って12球団入りを目指します」。その目は希望に満ちあふれていた。(大木 穂高)

 ◇池谷 蒼大(いけや・そうた)1999年(平11)8月2日生まれ、静岡県出身の24歳。静岡高では17年選抜に出場。ヤマハから20年ドラフト5位でDeNA入団。通算成績は12試合で1勝0敗、防御率1.50。1メートル75、80キロ。左投げ左打ち。

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