阪神・漆原 日本一のブルペンに“殴り込み”や 現役ドラフトで加入の右腕「何とか食らいついていきたい」

[ 2023年12月20日 05:15 ]

入団会見に臨んだ漆原(撮影・北條 貴史)
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 今月8日に非公開で開催された現役ドラフトでオリックスから阪神に移籍が決まった漆原大晟投手(27)が、兵庫県西宮市内の球団事務所で入団会見に臨んだ。背番号は「34」に決定。最速152キロ右腕は18年ぶりのリーグ優勝&38年ぶりの日本一に貢献した強力ブルペン陣への“殴り込み”に意欲を示した。既に岡田監督は来年2月の春季沖縄キャンプは1軍スタートさせることを示唆。オリックス時代からの愛称「ウルシ」が新天地での活躍を誓った。

 カメラのシャッター音の大きさが期待度を物語っていた。阪神への移籍決定から11日。晴れて入団会見に臨んだ漆原は、来季へ向けた意気込みをマイクに乗せた。

 「(阪神は)個々のレベルも、継投術もあるチーム。何とか食らいついていきたい」

 狙うのは強力なブルペン陣への仲間入りだ。これまで1軍での72試合はすべて救援登板で、21年はオリックスで開幕守護神を務めた経験も光る。同席した嶌村聡球団本部長は「ブルペン陣強化のために、より一層の活躍をしていただきたい」と直接エールを送った。

 しかし日本一を誇る救援陣の一角に入ることは決して容易ではない。当然ながら自身の立場を理解する漆原も自覚は十分。「ワンポイントでも、イニングまたぎでも1イニングでも。まずは任されたところで結果を出すことが優先」。“何でも屋”として生き残りをかける決意を示した。

 「来年もチャンスをいただいたというふうに捉えている。勝負の一年になる」

 新天地で期待されるのは昨オフに同じ現役ドラフトで加入した大竹級の活躍だ。既に岡田監督は「連れていくと思うよ」と来春の1軍キャンプスタートを示唆。指揮官の歓迎メッセージを伝え聞いた新戦力は「キャンプインからアピールできるようにやっていく」と言葉に力を込めた。

 オリックス時代の愛称は「ウルシ」だ。「このまま(阪神でも)ウルシと呼んでもらえたら」と虎党に要望。虎の一員となった「ウルシ」の戦いは既に始まっている。(石崎 祥平)

 ◇漆原 大晟(うるしはら・たいせい)1996年(平8)9月10日生まれ、新潟県出身の27歳。新潟明訓では1年夏の甲子園でベンチ入りも出場機会なし。新潟医療福祉大を経て、18年の育成ドラフト1位でオリックス入団。20年2月25日に支配下選手登録。8月23日の西武戦で育成出身選手初のプロ初登板初セーブ。1メートル82、85キロ。右投げ左打ち。

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