ヤクルト DeNAからFA石田獲りへ 山崎福争奪戦敗れるも急務の先発左腕補強で5位から巻き返す

[ 2023年11月27日 03:00 ]

子どもたちを指導する石田(撮影・会津 智海)
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 ヤクルトがDeNAから国内フリーエージェント(FA)権を行使した石田健大投手(30)の獲得に乗り出すことが26日、分かった。日本ハム入りが決まった山崎福争奪戦には敗れたが、急務の先発投手補強へ最善を尽くす。

 5位からの巻き返しへの本気度の表れだ。FA戦線に残る貴重な左腕を逃すわけにはいかない。今季は規定投球回到達が10勝を挙げた小川のみで、チーム防御率3・66は12球団ワースト。リーグ2連覇から5位に沈んだチーム再建は投手陣強化が最大のポイントだけに、可能性がある限り積極的に動き続ける。先発、救援での経験が豊富で人的補償の必要もないCランクの石田は、願ってもみない補強のピースとなる。

 FA交渉解禁となった16日、山崎福との大阪市内での初交渉には高津監督がキャンプ地の愛媛・松山から駆けつけて熱意を届けた。6球団の争奪戦の末に獲得には失敗。それでも間髪を入れずに動き出すことで、石田が必要だという誠意を届ける意向だ。
 石田はこの日、横浜スタジアムで「キッズベースボールフェスティバル2023」に参加。ファンフェスティバルが行われた25日には「ソワソワしています。なかなか僕の名前が挙がらないので、でも周りの球団の声を聞きたいというのが一番。こういう権利があるときにしかチャンスはない」とオファーを心待ちにしていた。

 まだ続くFA戦線。ヤクルトが全力で、チーム強化を目指す。

 ◇石田 健大(いしだ・けんた)1993年(平5)3月1日生まれ、広島市出身の30歳。広島工では甲子園出場なし。法大では1年秋から登板し3年時に大学日本代表に選出され通算19勝。14年ドラフト2位でDeNA入団。2年目の16年に自己最多9勝。今季は5年ぶり3度目の開幕投手。通算成績は239試合で37勝43敗、37ホールド、防御率3.47。1メートル80、85キロ。左投げ左打ち。

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