巨人・阿部新監督 原監督の“言葉力”も継承「喜びをセプテンバーに」「アレではなくアベで!」

[ 2023年10月6日 19:36 ]

<巨人・監督交代会見>笑顔で握手する阿部新監督(右)と原前監督(撮影・尾崎 有希)
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 来季から指揮を執ることが決まった巨人の阿部慎之助新監督(44)が6日、都内で就任会見を行った。シーズン最終戦となった4日に今季限りでの退任を発表した原辰徳監督(65)と、山口寿一球団オーナー(66)も同席。会見では3年契約で、背番号は「83」であることが発表された。

 阿部新監督が“第一声”で巨人ファンの心をガッチリとつかんだ。

 会見では「引き受けていいのか自問自答した」と素直な思いを明かした阿部新監督。しかし、監督室で原監督に「(自分の後が)慎之助で良かった」と言われ「それが決心させてくれた最高の言葉だった」と語った。

 原イズム継承を掲げ、背番号も「83」を自ら求めた阿部新監督。現役時代、そしてコーチ時代と原監督とともに歩んで来た。そして一番近くで原監督の一挙手一投足を見続けてきた。

 そんな「永遠の原監督」の“言葉力”も継承した。来季への抱負を問われた新指揮官は「ファンの皆さまには、残念な思いをもうさせないように、強い巨人軍、愛される巨人軍をですねつくるべく、本当にチーム一丸となって戦っていきたいですし、巨人軍には最高のファンがついていると私は思ってます。その最高のファンの皆さんとともに、喜びをセプテンバーに味わえれば」と、自身の登場曲「セプテンバー」に引っ掛けて来年の9月に優勝することを宣言。

 さらに今季独走を許した宿敵・阪神を強く意識して「本年度は“アレ”で盛り上がったが、来季は“アレ”ではなく“アベで!”いきたいと思います」と高らかに今季セ・リーグを就任1年目で制した岡田阪神に“宣戦布告”した。

 原監督は「巨人軍の4番打者には何人も侵すことが出来ない聖域がある。今日、私の夢は終わります。しかし私の夢には続きがあります」「結果は、出た瞬間に過去のもの。僕の宝物は目標に向かうプロセス」「優勝の下馬評は高いほどやる気が出ますね。それがプレッシャーじゃなくて、フォローウインドになるのが巨人軍という組織」「オレも人間。君たちも人間なんだ」「全員がリーダーにならないとダメなんですよ。その中で、必ず真のリーダーというのが出てくる」「手遅れは最大の愚策」など多くの名言で選手の、そしてファンの心を奮い立たせ監督通算17年間で、リーグ優勝9度、日本一3度、巨人の歴代監督で最多勝利となる1291勝を積み上げてきた。

 偉大な指揮官の言葉力に、“慎之助流”のユーモアを入れ込んだ所信表明会見。さあ、奪還へ――。「83」を背負う阿部新監督が率いる新生巨人は、14日からジャイアンツ球場で行われる秋季練習で始動する。

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