広澤克実氏 阪神M消滅も“こんな日もある” 8回の攻撃で独走中の強いチームだと強く感じた

[ 2023年8月30日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2―3DeNA ( 2023年8月29日    甲子園 )

広澤克実氏
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 【広澤克実 視点】試合に負けて優勝へのマジックナンバーも消滅したけれども、阪神がペナントレースを独走中の強いチームだという雰囲気は強く感じた。0―0の8回に佐藤輝が右中間二塁打で出塁し、代走・熊谷にスイッチして、坂本がタイムリー。この回から登板した2番手のウェンデルケンはDeNAの勝ちパターンの投手で8月は無失点と好調だったが、それぞれが与えられた仕事をこなして攻略した。1点勝負だという認識、ベンチが勝負をかけたイニングでしっかりと得点したのはまさにチームの勢いそのもの。選手全員の表情を見ても一丸となっていた。

 一つだけ心配なのは2本の本塁打で逆転を許した岩崎だ。独特な投球フォームからわかっていても差し込まれてしまう不思議なストレートと抜群の制球力が武器だが、打者3人いずれもしっかりと捉えていた。岩崎だって人間なので“こんな日もある”し、次の登板でいつもの岩崎の真っすぐを見せてくれたら、何の問題もなく、まったくの杞憂(きゆう)に終わってほしい。

 西勇に勝利はつかず、坂本とミエセスの適時打も勝利につながらなかったが、最後9回に逆転されたものの本来なら勝ちパターンの勝ち試合。それこそ“こんな日もある”が、このようないい試合を続けていけば、ゴールテープにおのずと近づいていく。(スポニチ本紙評論家)

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