【DeNA牧 独占手記】「優勝っていいもんだなあ」感謝を胸に次は25年ぶりのリーグV、そして日本一へ

[ 2023年6月21日 04:00 ]

交流戦初優勝の「初」」を色紙に記し、デスターシャを決める牧(撮影・尾崎 有希)
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 交流戦の全日程を終えていたDeNAは20日、初優勝を決めて賞金3000万円を獲得した。可能性を残していた楽天がヤクルトに敗れて8敗目を喫し、11勝7敗で4チームが並んだが、TQB(得失点率差)で制した。不動の4番でMVP有力候補の牧秀悟内野手(25)がスポニチ本紙に独占手記を寄せ、ロッテ・佐々木朗希投手(21)らとの対戦や悲願でもある25年ぶりのリーグ優勝への思いを記した。

 いやあ、横浜スタジアムで決めたかったです(19日の日本ハム戦で敗れて優勝を決められず)。1日待ちました。でも、とにかくうれしいです。

 WBCで優勝して「さあ、リーグ戦」と思って戦ってきた。交流戦残り2カードとなった13日の日本ハム戦の練習前に三浦監督が「交流戦の優勝を意識して戦おう」と話された。「よっしゃあっ!」ってなりましたし、それを実現できてよかったです。

 交流戦、楽しかったです。パ・リーグを代表する投手と対戦できた。オリックスの山下投手、ロッテの佐々木投手…、一発勝負の面白さを感じた。でも自分を採点すると60点くらい。まだまだ勉強中ですから。

 打てないとき、励ましてくれた妻(中大の同級生)にも感謝です。オフ(22年12月25日)に結婚して、彼女は本当にポジティブ。打てないと「明日、打てるよ」と言ってくれる。手料理もおいしいものがたくさんあるけど、「唐揚げ」は最高。何個でも食べられる。一緒に暮らし始めて、自分もポジティブになれています。

 佐々木投手から3安打した日(18日)は「父の日」。試合前に珍しく父から個人LINEで「今日、頑張ってこい」と連絡があった。ああ、そういうことか、と思って、いいプレゼントができた。両親にも家族LINEでいつも感謝は伝えている。その日は僕の影武者さんもたくさんいたけど本当の息子が打った。良かったです。

 よく「二塁打が多い」と言われる。自分でも外野の間を抜く打球は多いと思う。佐々木投手からの安打もそう。小学校時代からバットの芯に当てることを心がけてきた。強い打球。いわゆる放物線を描く打球は自分はあまり出ない。小さい頃からトスバッティングでも芯に当てるのは得意だった。交流戦で2本塁打しているけど、僕はホームランバッターではないですよ。

 改めて優勝っていいもんだなあ、と思う。まだリーグ優勝、日本一を目指す戦いが続くけど、自分がこういった中で戦っていることを、地元(長野県中野市)の野球少年たちにも生で見てもらいたい。いつか、ハマスタに招待したい思いもあります。

 交流戦初優勝の次は、25年ぶりのリーグ優勝、そして日本一。監督を胴上げしてダンスも踊りたい。この体形で踊るダンス、いいでしょ?僕、痩せるつもりはありませんから。あっ、ダンスは習ったものではなく、独学です。自然に出来上がったものです。(横浜DeNAベイスターズ内野手)

 ▽牧の今季交流戦 全18試合で4番に座り、71打数27安打で打率.380、2本塁打、13打点。初戦の5月30日の楽天戦でリーグ最速の10号ソロ。侍ジャパンの同僚からも結果を残し、11日のオリックス戦では宮城から11号2ランで18日のロッテ戦では佐々木朗から決勝打を含む3安打2打点。同日は球団企画で全国から「そっくりさん17人」が集結し、試合後のお立ち台では「僕が本物だと証明できた」と話して笑いを誘った。

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