工藤公康氏 96年のダイエー屈辱の生卵事件で「王さんの情熱が伝わった」

[ 2023年1月16日 20:13 ]

 ソフトバンク監督退任を王球団会長にねぎらわれる工藤公康氏
Photo By スポニチ

  元ソフトバンク監督の工藤公康氏(59)が16日公開のYouTube「プロ野球OBクラブチャンネル」に出演。ダイエー時代の96年に経験した「生卵事件」で、王貞治監督の情熱を強く感じたことを振り返った。

 工藤氏は94年オフに西武からFAで入団。1年目は5位で、2年目も開幕から最下位だったダイエーにファンの怒りが爆発。日生球場の近鉄戦終了後の移動バスをファンに取り囲まれ、生卵をぶつけられた。

 王氏も就任2年目。工藤氏が座席から最前列の王氏を見ると大騒動の中、「微動だにしていなかった」という。その後、王氏が「ファンの皆さんに申し訳ない」と語るのを聞いた。

 屈辱を味わってもファンの思いを真っ正面から受け止めた指揮官の姿に工藤氏は「選手が言われなくてはいけないもの(批判)を監督が言われた」と悔しさを感じた。他の選手も同様で、工藤氏はそれまで西武の1/3、1/4しか練習していなかったダイエーというチームに「王さんの情熱がみんなに伝染して99年の優勝につながった」と振り返った。

 工藤氏は監督としてもソフトバンクを率いて5度日本一になったが、「情熱とか思いを伝えるのは王さんから学んだ」と明かした。

続きを表示

2023年1月16日のニュース