巨人 ポランコが決めた!12球団最多今季9度目逆転勝ちで堅首

[ 2022年4月21日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5―3広島 ( 2022年4月20日    東京D )

<巨・広>8回、逆転2点適時二塁打を放つポランコ(撮影・会津 智海)
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 巨人がしぶとく首位固めだ。20日の広島戦で、0―3で迎えた6回に岡本和真内野手(25)の2点適時打で反撃を開始。8回にはグレゴリー・ポランコ外野手(30)の2点二塁打で逆転した。逆転勝利は今季早くも9度目で、広島の6を大きく上回る両リーグ断トツ。先制されても投打に粘り強い試合運びで3連勝につなげ、2カードぶりの勝ち越しを決めた。

 チームスローガン「不屈」のもと、今年の巨人は最後のアウトまで粘り続ける。その思いは助っ人にも浸透している。だから、ポランコは、お立ち台で「サイゴマデ、アキラメマセン。サイコー!」と絶叫した。

 2―3で迎えた8回1死で吉川が右中間二塁打。昨季3試合で防御率1・17に抑え込まれた難敵の床田を降板させた。前回対戦も左腕の降板後に逆転勝ち。この日も2番手の島内から坂本が四球を選び、ポランコが右翼線に逆転の2点二塁打だ。「負ける気持ちは一切なくて、何とかこのチャンスを生かそうと考えていた」と胸を張った。逆転勝ちは広島の6を大きく上回る12球団断トツの9度目。そのうち延長サヨナラ勝ちを含め、8回以降の決勝点は4試合と粘り強さが光る。

 メジャー通算96発の新助っ人は昨季、パイレーツで筒香とともにプレー。同僚だったのは1カ月足らずだったが、スペイン語や英語を一生懸命勉強する姿に感銘を受けた。「彼も日本で200本塁打以上打っている。スイングもめちゃくちゃきれい」と同じスラッガーとしても共鳴して打撃論を交わした。現在は自身もナインから積極的に日本語を学び、活躍につなげている。

 昨季は4番・岡本和の前を打つ3番を固定できず、計7人が務めた。今季は開幕からポランコが「3番・右翼」で不動。今季の決勝打は3本目となった。長打だけでなく、この日は6回1死一、二塁で進塁打となる一ゴロ。岡本和の2点適時打をお膳立てするチーム打撃に、原監督も「あそこで進塁打をちゃんと打てる。野球そのものを非常に彼は理解している」と称賛した。

 首位攻防第2ラウンドを制し、首位をガッチリとキープした。1番には6年目の吉川が定着。2番・坂本とともに打率3割5分台で塁上をにぎわせ、3番のポランコと15打点でリーグトップに躍り出た4番・岡本和らの中軸で還す「V奪回打線」が固まった。6、8回ともにそれぞれが役割をこなす理想的な展開。報道陣からその点を問われた原監督も「そうですね、何も返す言葉はない」と笑みを浮かべた。3連勝で2位・広島との差を2ゲームに広げた原巨人。独走態勢を築いていく。(花里 雄太)

 ≪僅差の試合に強い≫巨人の逆転勝ちは今季両リーグ断トツの9度目。4月までに巨人の逆転勝利が9度以上は10年に10度記録して以来12年ぶりになる。また、今季は1点差試合に5勝2敗、2点差試合に7勝2敗と2点差以内の接戦で12勝4敗。中日、ヤクルトの各7勝を抑え、こちらも両リーグで最も多い。なお、2リーグ制後、巨人がセのシーズン最多逆転勝利をマークしたのは13年まで20度。うち16度を優勝に結びつけており、V確率は8割と高い。

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