楽天・則本昂が毎回の11K完封!石井監督48歳の誕生日に42度目の2桁奪三振で指揮官超え

[ 2021年9月10日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天4―0日本ハム ( 2021年9月9日    札幌D )

<日・楽>則本昂からウイニングボールを受け取る石井監督(撮影・高橋茂夫)
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 最高にハッピーな記念日にできた。楽天・則本昂が18年5月12日以来の完封勝利。9回の続投志願には理由があった。「石井監督の誕生日だったので、最後まで投げてウイニングボールをプレゼントしたかった」。思い描いていた通りに9回を投げ抜き「おめでとうございます」という祝福の言葉とともに指揮官に記念球を手渡した。

 初回からアクセル全開。最速155キロの直球を軸に6回2死まで無安打に抑えた。9回2死で打者は西川。2ボール2ストライクから捕手のサインに何度も首を振った。選択したのは直球。152キロで空振り三振に斬った。試合前時点の今季102奪三振で球種別では直球が38でフォークが34。それがこの日の毎回11奪三振では直球が10を数えた。「本当に直球が良かった。向こうは縦の変化をマークしていた感じがしたので裏をかいた」。誇らしげに胸を張った。

 真価が問われる一戦だった。後半戦に入って過去2試合で計9失点と精彩を欠き「ふがいない投球が続いた。チームにも中継ぎにも迷惑をかけたので長いイニングを投げたいと思った」。チーム最多の9勝目で3年ぶりの2桁勝利にリーチ。通算42度目の2桁奪三振は石井監督の現役時代の41度を抜いたが「まだまだ足元にも及ばない。少しでも近づきたい」と謙遜した。

 石井監督は試合前から「今日はノリが頑張る番。チームの中で存在感を出す時」と快投を予想していた。チームを2連勝に導く圧巻のパフォーマンス。これ以上ない誕生日プレゼントに「野球人生の中でも最高の誕生日だった」と頬を緩めた。

 10日からは2ゲーム差で追う首位ロッテとの敵地での3連戦に挑む。「内緒にしていましたけど、実は10日も誕生日なんで。頑張っていただければ」と石井監督。冗談で会見を締めくくり、次なる戦いに視線を向けた。(重光 晋太郎)

 ≪岸以来4人目≫則本昂(楽)が自身初となる毎回の11奪三振で完封勝利。楽天の毎回奪三振は17年9月1日ソフトバンク戦の岸以来4人目、5度目だが、毎回奪三振での完封は11年8月27日ソフトバンク戦の田中以来10年ぶり2人目となった。また、則本昂の2桁奪三振は今季4度目。通算では42度目となり、パでは工藤公康(西、ダイエー)に並ぶ6位タイに浮上した。

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